
「Wired AutoConfig」サービスは、企業や大学などで利用される有線LANのセキュリティ強化に欠かせない仕組みです。この記事では、Wired AutoConfigの基本情報から設定方法、トラブル対処法までをわかりやすく解説します。
目次
サービスの基本情報
サービスの概要
- サービス名:Wired AutoConfig
- 実行ファイル:
dot3svc.dll
- 初期スタートアップの種類:手動
- サービス名(表示名):Wired AutoConfig
- サービス名(内部名):dot3svc
- 依存関係:None
主な用途と機能
- IEEE 802.1X認証に対応した有線ネットワークの接続管理
- 認証方式の自動構成(証明書やユーザー認証情報の制御)
- グループポリシーによるネットワーク制御の適用
サービスの設定方法
有効化や無効化の手順

有効化する場合
- [サービス]画面を開く
Win + R
→services.msc
と入力してEnter - 「Wired AutoConfig」を探してダブルクリック
- 「スタートアップの種類」を「自動」に設定
- 「開始」ボタンをクリックし、「OK」で確定
無効化する場合
- 同様に
services.msc
でサービス一覧を表示 - 「Wired AutoConfig」を選択し、ダブルクリック
- 「スタートアップの種類」を「無効」に設定
- 必要に応じて「停止」ボタンでサービスを終了
推奨設定とその理由
- 802.1X認証を使用しない環境では無効でも問題なし
- 企業や教育機関など、認証ネットワークを使用する環境では「自動」に設定が必要
- 起動しないことで起動時間の短縮や不要なプロセスの削減が可能
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- 有線LANが接続されているのにネットワークが制限される
- ネットワーク認証エラーが表示される
- 認証方式の選択画面が表示されない
解決手順
- サービスが開始されているか確認
→services.msc
で「Wired AutoConfig」が「実行中」になっているか確認 - ネットワークアダプターのプロパティ確認
→ 「このネットワークでIEEE 802.1X認証を有効にする」がチェックされているか確認 - 認証方法の構成
→ ユーザー認証/スマートカード認証など、正しい方式を選択 - グループポリシーの更新
→gpupdate /force
コマンドで適用確認
関連サービスや補足情報
- WLAN AutoConfig:無線LAN用の802.1X認証を制御するサービス
- Network List Service:ネットワークの接続状況を管理するサービス
- EAPHost(Extensible Authentication Protocol Service):認証プロトコルの基盤を提供
FAQセクション
Q1:Wired AutoConfigが起動しない場合の対処法は?
→ 依存関係がないため、単独で起動可能。まずは「スタートアップの種類」と「実行中」かを確認。エラーメッセージがある場合はイベントビューアーで詳細を確認。
Q2:家庭用ネットワークでこのサービスは必要ですか?
→ 基本的には不要。802.1X認証を利用する場面がないため、無効でも問題ありません。
関連リンク
- Windows 11 設定ガイド
- Windows サービスの管理と設定
- バッチファイルでサービスを操作する方法
- コマンドプロンプト 基本と使い方|Microsoft公式
- ネットワークトラブル対処法まとめ|Microsoft公式
まとめ
- Wired AutoConfigは有線LANでの802.1X認証を行うサービス
- 一般家庭では無効で問題なし、企業ネットワークでは自動起動が必須
- ネットワークトラブルの一因になることがあり、サービスの状態確認が重要
- トラブル時は「サービス設定」「アダプター構成」「認証方法」を順に確認

最後までお読みいただきありがとうございます。
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