
Windows 11では、セキュリティ機能の多くがサービスとして動作しています。たとえば、ウイルス対策、ファイアウォール、スマートスクリーンなどがそれにあたります。これらのサービスを手動で管理するのは手間がかかりますが、バッチファイルを使えば一括で制御でき、定期的な確認や作業にも役立ちます。
この記事では、セキュリティ関連サービスをバッチファイルで管理する実践方法と、その活用例を紹介します。
よく使うセキュリティ関連サービス一覧
以下はWindows 11で特に重要なセキュリティ関連のサービスです。
サービス名(内部名) | 機能の概要 |
---|---|
WinDefend | ウイルス対策(Microsoft Defender) |
MpsSvc | ファイアウォールの管理 |
SecurityHealthService | セキュリティセンター |
Sense | ウイルスと脅威の保護 |
これらのサービスは、Windowsが安全に動作するために重要な役割を果たしています。
サービスの起動・停止をバッチで制御する基本構文
バッチファイルでサービスを操作するには、以下のようなコマンドを使います。
net start サービス名
net stop サービス名
たとえば、Microsoft Defender Antivirus を一時的に停止・再起動するには
net stop WinDefend
net start WinDefend
一部のサービスは管理者権限がないと操作できないため、バッチファイルを右クリック→管理者として実行してください。
状態を確認しながら処理するバッチの工夫

サービスの状態を確認してから動かすことで、無駄な操作やエラーを防ぐことができます。
@echo off
set SERVICE=WinDefend
sc query %SERVICE% | find "RUNNING" >nul
if %errorlevel%==0 (
echo [%SERVICE%] はすでに起動中です。
) else (
echo [%SERVICE%] を起動します...
net start %SERVICE%
)
pause
このように「状態確認→条件分岐→実行」という流れにしておくと、実行のたびに状況を把握できます。
複数のサービスをまとめて操作する例
関連するサービスをまとめて制御したいときは、以下のように記述します。
@echo off
set SERVICES=WinDefend MpsSvc SecurityHealthService
for %%S in (%SERVICES%) do (
echo %%S を停止中...
net stop %%S
)
:: ここにバックアップや点検処理などを挟んでもOK
for %%S in (%SERVICES%) do (
echo %%S を起動中...
net start %%S
)
pause
セキュリティ点検の前後にサービスを一時停止しておき、終わったら再度起動する運用も可能です。
タスクスケジューラとの組み合わせで自動化
作成したバッチファイルは、Windows標準のタスクスケジューラで自動実行できます。
- 毎週決まった時間にセキュリティサービスの状態を確認
- 特定のアクションの直後に自動でサービスを再起動
- システムの起動時に一部サービスを確認・記録する
これにより、管理の手間を減らしつつミスも防げます。
まとめ
Windows 11では、セキュリティ機能が多くのサービスとして動いています。
これらをバッチファイルで管理できるようにしておけば、状況に応じた迅速な対応や定期的な運用が簡単になります。
この記事を参考に、安全性と効率を両立した管理方法を整えてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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