
Windows 11では、初期設定やセキュリティ強化のために「PINコード」によるログインが推奨されていますが、「パスワードだけでログインしたい」「PIN入力を省略したい」と考えるユーザーも少なくありません。
この記事では、PINの仕組みと削除方法に加えて、再起動後にPINを求められないようにする設定や、Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いによる注意点を解説します。
→ 【Windows11 24H2対応】自動ログインを設定する方法|チェックボックスが表示されない場合の対処も解説
PINとは?設定のメリットとデメリット

PINコードとは
Windows Hello の一部として導入されている、数字ベースのサインイン方法です。
メリット
- 端末ごとに設定されている(他のPCで使えない)
- オフラインでも認証可能
- 生体認証(指紋・顔認証)と連携しやすい
デメリット
- 毎回PIN入力が必要になる
- 複数ユーザーや自動処理環境では不便
PINを削除してパスワードログインに戻す手順

- 設定 を開く(Win + I)
- アカウント > サインインオプション を選択
- PIN(Windows Hello) を選び、「削除」をクリック
- パスワードを入力して確認すると、PINが削除されます
この操作を行うと、以降はパスワードでのログインになります。
Helloのサインインオプションを無効化する方法
- 設定 > アカウント > サインインオプション を開く
- 「セキュリティが高いサインインをこのデバイスにのみ許可する(Windows Helloのサインインのみ)」を オフ にする
これにより、PINや顔認証だけでなく、通常のパスワードログインも許可されます。
PINが削除できない・グレーアウトしている場合は?
環境によっては、「削除」ボタンがグレーアウトしていてPINを削除できないことがあります。主な原因は、Windows Helloの設定が有効化されているか、システム内部でPIN情報を保持するNgcフォルダにアクセスできない状態にあるためです。
【Windows11】PINが削除できないときの対処法|グレーアウト・無効化を解決する手順まとめ
ローカルアカウント/Microsoftアカウント別の注意点

アカウント種別 | 特徴 | PIN削除後の挙動 |
---|---|---|
Microsoft アカウント | クラウド連携、複数デバイスで一貫性 | 再起動後にPIN再設定を促されることがある |
ローカルアカウント | オフライン動作、単一端末完結 | パスワードログインが基本動作 |
⚠ Microsoft アカウントでは PIN 削除後にサインイン時のトラブルが発生することもあるため、ローカルアカウントへの切り替えを検討するのも選択肢です。
「再起動後にPINを聞かれる」ケースの対処法
- Helloオプションが有効になっている → 無効化する(前述)
- Microsoftアカウントが使われている → ローカルアカウントへ変更
ローカルアカウントへの切り替え手順
- 設定 > アカウント > お使いの情報
- 「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」を選択
- 指示に従ってログアウト・再ログイン
よくある質問(FAQ)
- PINを削除したらサインインできなくなった
パスワードを忘れている可能性があります。別端末でMicrosoftアカウントのパスワードをリセットしてください。
- PIN削除後もPIN入力を求められる
Helloオプションが無効化されていないか確認してください。また再起動後の動作を確認しましょう。
- セキュリティ的に問題はある?
パスワードだけになるため、第三者のアクセスリスクは高くなります。物理的なセキュリティ対策を強化しましょう。
まとめ
「PINを省略してパスワードだけでログインしたい」という要望は、ユーザーによっては管理性や自動化の面で重要な設定となります。Windows Helloの構造を理解し、必要に応じてPINを削除・無効化することで、希望するサインイン方式へ変更可能です。
ただし、PIN削除はセキュリティの緩和につながるため、自己責任で行い、アカウント情報のバックアップや、ローカルアカウントへの移行も含めて計画的に対応することをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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