
Windows 11では、インターネットから正しい時刻を取得するしくみが用意されていますが、うまく動作していない場合、手動で設定し直す必要があります。
この記事では、NTP(時刻同期)設定をバッチファイルで再構成し、自動的に時刻を合わせるための具体例を紹介します。
目次
なぜNTPの再設定が必要になるのか
以下のようなケースでは、再設定が役に立ちます。
- 自動同期が失敗して「時刻が合わない」
- Windows Timeサービスが無効になっていた
- 標準のサーバー(time.windows.com)が不安定
- 複数台のPCを同じNTPで統一したい
スクリプトのポイント
- 時刻サーバーを信頼性の高い日本の
ntp.nict.jp
に変更 - 必要なサービスを自動起動に変更
- 時刻の強制再同期を実行
- 最小限のコマンドで簡潔に構成
NTP再設定用バッチスクリプト
以下をメモ帳などに貼り付けて、ntp_reset.bat
などの名前で保存します。
@echo off
echo ==== NTP再設定を開始します ====
:: Windows Timeサービスの自動起動を設定
sc config w32time start= auto
:: サービスを開始
net start w32time
:: 日本のNTPサーバーを設定
w32tm /config /manualpeerlist:"ntp.nict.jp" /syncfromflags:manual /reliable:yes /update
:: 設定を反映して再同期
w32tm /resync
:: ステータス表示
w32tm /query /status
echo ==== NTP再設定が完了しました ====
pause
「管理者として実行」しないと一部の操作が失敗します。
実行後に確認しておきたいこと
- 最後の
w32tm /query /status
で「ソース」がntp.nict.jp
になっているかを確認 - 同期時刻が更新されていればOK
- タイムゾーンが正しいかも念のため「日付と時刻」から確認しておきましょう
使い方と運用のヒント
- スクリプトをデスクトップに保存しておけば、いつでも実行可能
- 複数のPCに配布して同じ設定に統一する用途にも使えます
- ネットワークの都合でNTPが通らない場合は、プロキシやファイアウォールの確認も必要です
まとめ
NTPサーバーの設定や時刻のズレは、小さなことのようでいて意外と影響の大きい要素です。
時刻が正しく保たれていないと、ファイル操作やネットワーク通信のエラーにつながることも。
このバッチファイルを活用すれば、設定のリセット・再設定・確認まで一括で実行でき、手作業のミスも防げます。
一度作成しておけば、他のPCにもすぐに応用できます。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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