
日々の作業で、ネットワークドライブにアクセスすることが頻繁にある場合、パソコンの起動時に自動で接続できるようにしておくととても便利です。Windows 11では、バッチファイルを使った自動接続の設定が可能です。
この方法を活用すれば、手動で接続する手間を省き、必要なファイルやフォルダにすぐにアクセスできるようになります。以下では、具体的な設定手順やポイントを分かりやすく解説します。
はじめに
パソコンを再起動するたびにネットワークドライブに接続し直すのは、作業効率を低下させる原因となります。バッチファイルを使って自動で接続を実行すれば、ログオン時に必要なドライブがすぐにマウントされ、毎回の設定が不要になります。ここでは、設定手順と、トラブルを防ぐための注意点について詳しく見ていきます。
自動接続の基本原理
バッチファイルとは、あらかじめ記述した一連の命令をまとめて実行できるテキストファイルのことです。このファイルにネットワークドライブを接続するための命令を記述しておくことで、パソコンの起動時に自動でその命令が実行され、指定したドライブが自動的に接続されます。これにより、ログイン後すぐに作業環境が整い、必要なデータに即座にアクセスできるようになります。
バッチファイル作成の手順

まず、対象となるネットワークドライブのパスや接続先の情報を整理します。例えば、サーバー上の共有フォルダ「\Server\Share」が対象である場合、このパスをもとにバッチファイルに接続命令を記述します。以下の手順に沿って作業を進めます。
- テキストエディターを起動する
メモ帳など、シンプルなテキストエディターを使って、バッチファイルの元となるテキストを作成します。 - 接続命令を記述する
以下のような形で、ドライブレターとネットワークパスを指定します。net use Z: \\Server\Share /persistent:yes
この命令は、「Z:」というドライブレターを割り当て、指定したネットワークパスに接続するものです。
「/persistent:yes」のオプションは、再起動後も接続設定を保持するための設定です。 - ファイルとして保存する
作成したテキストを「network_drive_connect.bat」などの名前で保存します。保存時は、拡張子が「.bat」であることを確認してください。 - 自動実行の設定
作成したバッチファイルを、ログオン時に自動で実行するよう設定します。
「スタートアップ」フォルダーにこのバッチファイルへのショートカットを置くと、パソコン起動時に自動実行されるようになります。
設定後の動作確認

パソコンを再起動し、ログオン後に自動的に指定したドライブが接続されているかを確認します。タスクバーのエクスプローラーや「PC」画面で、割り当てたドライブレターが表示され、内容にアクセスできれば設定は成功です。もし接続されていない場合は、バッチファイルの記述内容やネットワークパスに誤りがないか再確認しましょう。
ポイント
従来の手動接続と比較して、バッチファイルを用いた自動接続は以下の点で優れています。
- 自動化による効率化: 毎回の手動入力が不要になり、ログオン後すぐに作業が開始できる。
- 安定した接続: ネットワーク状況や再起動のたびに同じ設定が反映され、作業環境が一定に保たれる。
- 柔軟な設定: 複数のネットワークドライブを接続する場合も、バッチファイルに複数の命令を記述することで一括管理が可能になる。
まとめ
バッチファイルを使ってネットワークドライブの自動接続を設定することで、日々の作業を大幅に効率化することができます。Windows 11のスタートアップ機能と組み合わせることで、パソコンの起動時に必要な環境が自動で整い、手動の設定を省略できます。この記事で紹介した手順を参考に、自分の作業環境に合わせた設定を行い、快適なネットワーク接続環境を実現してください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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