
Windows 11には標準でMicrosoft Defenderが搭載されており、基本的なウイルス対策や脅威のブロックはこれだけでまかなえます。一方で、より高度な機能や細かい管理を求めて、他社のセキュリティソフトを併用したいケースもあります。
しかし、セキュリティ機能を複数同時に動かすと、逆に動作が不安定になったり、保護機能が正しく働かなくなることもあります。
この記事では、Microsoft Defenderと他社製セキュリティを併用する際の注意点と設定の工夫を紹介します。
目次
よくある併用時のトラブル
- 片方のソフトがもう一方を誤検出する
- スキャンが重複して動作が重くなる
- ネット接続やインストール作業で不具合が出る
- どちらのソフトが原因か判断しにくくなる
このようなトラブルを避けるためにも、事前に使い方を整理しておくことが大切です。
Defenderと他社製ソフトの動作の違いを理解する
項目 | Microsoft Defender | 他社製セキュリティソフト |
---|---|---|
初期状態 | 有効 | インストールするとDefenderは一時停止 |
リアルタイム保護 | 標準でオン | 製品によってカスタマイズ可能 |
ファイアウォール連携 | Windows標準と連携 | 独自のファイアウォールを持つ製品もあり |
自動スキャンスケジュール | Windowsタスクに組込済み | 専用UIで管理 |
他社製ソフトを入れるとDefenderは自動的に一部の機能が無効になります。ただし、何らかの理由で他社製が動作していないとDefenderが自動で再開することもあります。
併用時に確認したい設定ポイント
1. どちらがリアルタイム保護を担うかを決める
リアルタイム保護を両方が担当していると、スキャンが重複してパフォーマンスに影響が出ます。
通常はどちらか一方を明確に担当させ、もう一方は補助的な位置づけにします。
2. Windows セキュリティ画面を確認
- 設定 → プライバシーとセキュリティ → Windows セキュリティ → ウイルスと脅威の防止
- 現在有効になっている製品が表示されるので、二重に有効になっていないかを確認します。
3. Defenderのリアルタイム保護を明示的に無効にする(必要な場合)

他社製ソフトに任せる場合は、以下で設定変更が可能です。
Windows セキュリティ → ウイルスと脅威の防止 → 設定の管理 → リアルタイム保護をオフ
競合を避けるための工夫
- 一時的にしか使わないソフトは、常駐させずに手動実行にとどめる
- Defenderを基本に、定期的なスキャンをサードパーティ製で補完する構成も可
- どちらが原因で問題が起きているか分かるように、ログの記録先や時間帯をずらす
シンプルに言えば、「使い分けのルールを明確にすること」が重要です。
安定運用のためのチェックリスト
- セキュリティソフトが二重に常駐していないか確認
- Defenderの通知設定を必要に応じて整理
- タスクスケジューラのスキャン実行タイミングがかぶっていないか確認
- 問題が起きたときはイベントビューアーで両者の記録を追う
まとめ
Windows 11ではMicrosoft Defenderだけでも十分に高機能ですが、特定の用途では他社製のセキュリティソフトを併用したくなる場面もあります。
その場合、動作の競合を避けるために、リアルタイム保護の役割や起動設定を明確にしておくことが重要です。
自分の環境に合った構成に調整して、トラブルのない安定した使い方を見つけてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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