
Windows 11には標準でさまざまなセキュリティ機能が備わっており、その中でもよく目にするのが「Microsoft Defender」と「SmartScreen」です。この2つはよく似た名前ですが、動作の仕組みも守ってくれる範囲も異なります。
この記事では、DefenderとSmartScreenの役割の違いと連携のしくみを整理しながら、安全性を高める使い方を紹介します。
目次
それぞれの役割の違いとは?
項目 | Microsoft Defender | SmartScreen |
---|---|---|
主な役割 | パソコン内のウイルスや不正動作をブロック | 外部からのファイルやリンクの安全性をチェック |
動作タイミング | ファイル実行中・定期スキャン・リアルタイム監視 | ダウンロード時・実行前・Webアクセス時 |
対象 | 実行ファイル、メモリ動作、プロセスなど | ダウンロードしたアプリ、ブラウザーアクセス、リンク |
表示される警告例 | 「脅威が検出されました」など | 「このアプリは不明な発行元です」「アクセスが制限されました」など |
両者はどう連携しているのか?
DefenderとSmartScreenはそれぞれ別の機能ですが、Windows セキュリティという同じ枠組みの中で動作しています。
以下のような場面で、段階的に連携しながら安全性を確保しています。
ダウンロード時

- SmartScreenがURLやダウンロードファイルの評判をチェック
- 怪しいと判断された場合、事前に警告を表示
- ユーザーが続行した場合でも、Defenderが実行前にリアルタイム検査を実施
アプリ実行時

- 実行ファイルにデジタル署名がない場合、SmartScreenが警告
- サイレントで不正動作があればDefenderがブロック
このように、入口と実行の両方の場面で守りを分担しているのが特徴です。
SmartScreenを確認・設定する場所
SmartScreenの設定は以下の手順で確認できます。
- 設定 → プライバシーとセキュリティ → Windows セキュリティ
- アプリとブラウザー制御
- 「SmartScreen for Microsoft Edge」や「アプリとファイルの確認」など個別に調整が可能
不明なアプリをダウンロードする機会が多い場合は、警告を表示する設定にしておくと安心です。
DefenderとSmartScreenを両立して使うコツ
- どちらもオフにせず、有効なままにしておくのが基本
- アプリのインストールや実行で止められたときは、SmartScreenとDefenderのどちらが反応しているかを確認
- 必要に応じて一時的にSmartScreenを無効化して実行し、完了後に再度有効に戻す(Defenderで事後検査)
まとめ
Microsoft DefenderとSmartScreenは、似ているようで異なる場面をカバーしているセキュリティ機能です。
SmartScreenは「入ってくるものを確認」、Defenderは「動き出したものを監視」といった違いがあります。
どちらもWindows 11に標準搭載されている機能なので、正しく理解して活用することで、トラブルの回避や安全性の向上に役立ちます。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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