
パソコンの時刻がずれていると、ファイルの更新時刻やインターネットの通信に影響することがあります。
通常は自動でインターネット時刻サーバーと同期されますが、うまくいかないこともあります。
そんなときに便利なのが、コマンドプロンプトを使った時刻同期の強制実行です。この記事では、コマンドを使って時刻を手動で合わせる方法と、失敗したときの対処法を解説します。
目次
時刻同期がうまくいかないとどうなる?
- 検索やファイル操作に違和感がある
- ウェブサービスで「セキュリティ証明書のエラー」が出る
- ネットワーク共有やリモート接続が失敗することがある
こうした症状がある場合、時刻のズレが原因になっていることがあります。
同期コマンドの基本
w32tm /resync
このコマンドを使うことで、すぐに時刻をサーバーから取得して合わせることができます。
実行手順

- スタートメニューを右クリック → 「ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選ぶ
- 以下のコマンドを入力してEnter
w32tm /resync
結果メッセージ例
コマンドは正常に完了しました。
このメッセージが表示されれば成功です。
現在の状態を確認するには?
w32tm /query /status
このコマンドで、現在の同期状態や、使っている時刻サーバー、最後に同期した日時などが表示されます。
サーバー設定を変更したいとき
Windowsでは標準で「time.windows.com」というサーバーを使っていますが、ほかのサーバーに変更することも可能です。
たとえば、日本の国立天文台が提供しているサーバー

w32tm /config /manualpeerlist:"ntp.nict.jp" /syncfromflags:manual /update
変更後に、再度以下のコマンドで同期します。
w32tm /resync
エラーが出るときの対処法
よくあるメッセージと原因
- 「RPC サーバーを利用できません」
→ 時刻同期に必要なサービスが止まっている可能性あり - 「アクセスが拒否されました」
→ 管理者として実行していない - 「要求された操作には有効な構成が必要です」
→ サーバー情報が未設定、またはネットワークに問題がある - 次のエラーが発生しました。 そのサービスを開始できませんでした。 (0x80070426)
→ サービスが止まっている可能性あり。net start w32time
を実行
対応手順
- 管理者モードで再実行する
Windows Time
サービスが「実行中」か確認する
→ スタート→「services.msc」→「Windows Time」を確認- ファイアウォールやネットワーク設定でブロックされていないか確認する
便利な応用スクリプト(バッチ化)
繰り返し使いたい場合は、バッチファイルにまとめておくと便利です。
@echo off
echo 時刻を同期中...
w32tm /resync
echo 同期完了!
pause
この内容を TimeSync.bat
として保存しておけば、いつでもダブルクリックで同期できます。
設定確認からコマンド実行までの全体フロー
- 設定アプリで時刻の自動設定が有効か確認
- サーバー名を
w32tm /query /configuration
で確認 - 必要に応じてサーバー変更
w32tm /resync
で強制同期- 状態確認 →
w32tm /query /status
安定して使うための工夫
- タスクスケジューラに登録して、週1回程度の自動同期を設定すると安定性アップ
- VPN環境やモバイル通信では、タイミングによって失敗することがあるため手動同期をおすすめ
まとめ
時刻のズレは、表には出にくいけれど様々なトラブルの原因になりやすいポイントです。
コマンドプロンプトを使えば、余計な画面操作なしに即座に再同期できるので、覚えておくと便利です。
何かおかしいと感じたら、まずは w32tm /resync
を実行してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント