
Windows 11には、データを守るための暗号化機能としてBitLockerが搭載されています。
BitLockerは、そのまま使っても効果はありますが、TPMと呼ばれる仕組みと連携させることで、より安全かつ便利に利用できます。
この記事では、BitLockerとTPMの連携設定を行い、安全性と使いやすさのバランスを取る方法を紹介します。
目次
BitLockerとTPMの関係とは
BitLockerはドライブ全体を暗号化する機能です。
TPMはパソコンの中に組み込まれた専用のセキュリティチップで、BitLockerと連携することで起動時に暗号キーを自動的に管理できるようになります。
これにより、起動時にパスワード入力なしでスムーズに使えるのに、データはしっかり守られているという状態が実現できます。
TPMの有効化を確認する
ステップ1:TPMの状態を確認する
- スタートボタンを右クリック →「ファイル名を指定して実行」を開く
tpm.msc
と入力してOKを押す- 「TPMが使用可能です」と表示されていればOK
表示されない場合は、BIOSで無効になっている可能性があります。
BIOSでTPMを有効にする(必要な場合のみ)
- パソコンの電源を入れた直後にF2やDeleteなどを押してBIOSを開く
- 「Security」や「Advanced」タブ内にあるTPM関連項目を「有効」に変更
- 保存して再起動
※項目名は機種によって異なります(例:Intel PTT、AMD fTPMなど)
BitLockerの設定を始める手順
ステップ1:BitLockerを開く
- スタート → 設定 → プライバシーとセキュリティ
- 「デバイスの暗号化」または「BitLockerドライブ暗号化」をクリック
- 対象のドライブに対して「BitLockerを有効にする」を選択
ステップ2:TPMとの連携を確認
BitLockerがTPMと連携可能な場合、自動的にTPMが使われるように設定されます。
- 「TPMを使ってこのドライブをロック解除します」などの表示が出れば正常
- そのままウィザードに従って暗号化を完了
ステップ3:回復キーを保存しておく
BitLockerでは、万が一のために回復キーの保存が必須です。
「Microsoftアカウントに保存」「USBに保存」など、複数の方法が選べます。
よくある注意点と解決策
- TPMが有効なのにBitLockerで使われない → BIOS設定が不完全な場合があります
- 回復キーをなくすと復号できない → 必ず複数の方法で保存しておきましょう
- 企業端末の場合はポリシーでBitLockerの操作が制限されていることもあります
まとめ
BitLockerとTPMの連携は、Windows 11でデータを守るうえで重要な仕組みです。
設定自体はシンプルですが、TPMが有効になっていること、回復キーの保存を確実に行うことがポイントです。
スムーズに使えて安全性も高い状態を実現するには、TPMとBitLockerの組み合わせが最適です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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