
Windows 11でフォントが正しく表示されなかったり、アプリで文字化けや表示崩れが起きたりすることがあります。
そのような現象は、フォントキャッシュが原因になっているケースがよくあります。
この記事では、フォントキャッシュを自動で削除して再起動するバッチファイルの作成方法と、その活用のポイントを紹介します。
目次
フォントキャッシュとは何か
パソコンでは、表示を早くしたり、負荷を軽くするためにフォントの情報を一時的に保存しています。
しかし、このキャッシュが壊れたり古くなったりすると、アプリや画面上で文字が正しく表示されないことがあります。
手動ではなくバッチで自動化する理由
- 手順が複雑で毎回手作業では手間がかかる
- 再起動と組み合わせる必要がある
- 複数台のPCで同じ処理を使い回したい場合に便利
一度スクリプトを作っておけば、実行するだけで環境をリセットできるため、トラブル対応が効率化します。
フォントキャッシュ削除・再起動バッチファイルの内容
以下は、フォントキャッシュ関連のサービスを停止し、キャッシュファイルを削除した後に再起動する構成です。
バッチファイル(FontCacheReset.bat)
@echo off
echo フォントキャッシュのリセットを開始します...
:: サービス停止
net stop FontCache
net stop "Windows Presentation Foundation Font Cache 3.0.0.0"
:: 一時停止(完全停止までの時間確保)
timeout /t 3 > nul
:: キャッシュファイルの削除
del /q /f "%WinDir%\ServiceProfiles\LocalService\AppData\Local\FontCache*.dat"
del /q /f "%LocalAppData%\FontCache*.dat"
:: サービス再起動
net start FontCache
net start "Windows Presentation Foundation Font Cache 3.0.0.0"
echo フォントキャッシュのリセットが完了しました。
pause
バッチファイルの使い方
- 上記のコードをメモ帳に貼り付けて「FontCacheReset.bat」で保存
- ファイルを右クリック →「管理者として実行」
- 実行後、画面の指示に従って再起動(必要に応じて)
実行時の注意点
- 一部のアプリケーションは再起動しないと反映されないことがあります
- バッチは必ず「管理者権限」で実行してください
- バッチ内のサービス名は、英語版環境や一部の構成で異なる場合があるため必要に応じて調整
活用例とトラブル事例
よくある現象 | フォントキャッシュ削除で改善する可能性 |
---|---|
UIの文字が崩れている | ◎ |
特定のソフトでフォントが表示されない | ◎ |
アプリケーション内の文字が重なる | ○ |
画面描画が遅く感じる | △(関係する場合あり) |
まとめ
Windows 11でフォント表示に不具合が起きたとき、キャッシュの削除は効果的な対処法です。
手動で行うより、バッチファイルで自動化することで、時間も手間も大幅に省けます。
トラブル時の「第一手」として、ぜひこの方法を活用してください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント