バッチファイルでバックアップとサービスを自動化｜Windows 11で日常業務を効率化する方法

2025年4月7日2025年4月9日

Windows 11を使用していると、毎日のバックアップやサービスの開始・停止を手作業で行うことに手間を感じることがあります。そうした繰り返しの操作は、バッチファイルを使うことで一括で自動化でき、時間の節約にもつながります。

この記事では、バックアップとサービス操作を1つのバッチファイルにまとめて処理する方法を紹介します。トラブル対策や作業の安定化にも役立ちます。

バッチで自動化するメリットとは？

決まったフォルダーのバックアップをワンクリックで実行できる
バックアップ前後にサービスを自動的に停止・再起動できる
スケジュール実行で完全自動化が可能
操作ミスがなくなり、トラブルを未然に防げる

毎日のルーチンが1つのファイルで処理できるようになると、作業の確実性も上がります。

基本の流れと設計イメージ

たとえば、次のような順番で処理するバッチファイルを作ります。

バックアップ前に対象サービスを停止
指定フォルダーのバックアップを実行
バックアップ後にサービスを再開
処理ログを保存

この流れで実行すれば、ファイルの競合を防ぎつつ、安全なバックアップが取れます。

バッチファイルのサンプルコード

以下の例では、「Spooler」サービスを一時停止し、「C:\Data」フォルダーを「D:\Backup」にコピーしています。

@echo off
set SERVICE=Spooler
set SOURCE=C:\Data
set DEST=D:\Backup
set LOG=backup_log.txt

echo === バックアップ処理開始：%date% %time% === >> %LOG%

echo サービス [%SERVICE%] を停止中... >> %LOG%
net stop %SERVICE% >> %LOG% 2>&1

echo バックアップ実行中... >> %LOG%
xcopy "%SOURCE%" "%DEST%\%date:/=%_%time::=%" /E /I /Y >> %LOG% 2>&1

echo サービス [%SERVICE%] を再起動中... >> %LOG%
net start %SERVICE% >> %LOG% 2>&1

echo === 完了：%date% %time% === >> %LOG%
echo バックアップが完了しました。
pause

補足

日付と時刻をフォルダ名に含めることで、世代管理が可能になります
xcopy の /E /I /Y オプションでフォルダーごとのバックアップを安全に実行
ログファイルに詳細な記録を残しておくことで、万が一の確認にも対応できます

スケジュール実行で完全自動化

このバッチファイルを、タスクスケジューラに登録すれば、完全に自動化されたバックアップ環境が完成します。

実行時刻を設定すれば、手動操作は不要
「管理者として実行」にチェックを入れることを忘れずに

応用ポイント：複数サービス・複数フォルダーにも対応

対象サービスやフォルダーが複数ある場合、繰り返し処理で柔軟に対応できます。

set SERVICES=Spooler Dhcp
for %%S in (%SERVICES%) do (
    echo 停止中: %%S
    net stop %%S
)

:: バックアップ処理…

for %%S in (%SERVICES%) do (
    echo 再起動中: %%S
    net start %%S
)