
Windows11 バージョン 24H2 のアップデート後、一部の Intel Z890 マザーボード搭載PCにおいて、ブルースクリーン(BSOD)が頻発するという報告が増えています。本記事では、考えられる原因と、実際に効果があったとされる対処法を詳しく解説します。
目次
この記事でわかること
- BSODが発生している主な環境と症状の傾向
- BIOS設定やドライバー競合による具体的な原因
- 再発防止のために取るべき対策
主な症状と発生条件

症状
- 突然の再起動や強制終了
- “DPC_WATCHDOG_VIOLATION” や “MEMORY_MANAGEMENT” エラー
- 起動直後や軽い作業中にも発生
発生環境の傾向
- Intel Z890チップセット搭載マザーボード(ASUS、MSI、Gigabyte、ASRock)
- Intel Core Ultra 200/200SシリーズとXe-LPG内蔵GPU使用時
- 旧BIOSバージョン使用時(08xx以前)
- Windows11 バージョン 24H2 適用後に顕在化
原因と考えられる要素
1. Xe-LPG内蔵GPUとBIOSとの互換性不良
- Xe-LPGは24H2で正式サポートされているが、旧BIOSとの間で初期化エラーが発生する可能性
2. 内蔵GPUと外部GPUの切り替え競合
- iGPU(内蔵)とdGPU(外付け)が同時に有効な場合、ドライバが競合しBSODが起きる例も
3. メモリ管理・電源設定との整合性不良
- 高速スタートアップやスリープからの復帰直後にBSODが出やすいケースも報告あり
効果があったとされる対処方法

対処1:BIOSを最新版にアップデート
- 各マザーボードメーカーが24H2向けに調整されたBIOSを順次リリース中
- 特にASUSではバージョン08xx以降が安定化報告あり
対処2:内蔵GPU(iGPU)を無効化
- BIOS設定から “Internal Graphics” を “Disabled” に
- dGPU(GeForceなど)を常時有効にして安定化を図る
対処3:高速スタートアップを無効にする
- コントロールパネル → 電源オプション → 高速スタートアップをオフ
- スリープ・復帰後の不安定さを回避
対処4:24H2アップデートの一時保留
- 不具合が解消されるまで23H2を維持する選択も検討
- グループポリシーまたはレジストリによるブロック設定がおすすめ
今後の対策と判断基準

- BIOSアップデートで安定するケースが多数
- ただし、メーカー・型番により相性が異なるため、
- BIOS更新時は 事前バックアップを必ず取得
- 変更前の設定を控えておくことも重要です
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まとめ
Z890マザーボードとWindows11 24H2の組み合わせは、一部構成で不安定化する可能性があります。BIOSの更新やiGPUの無効化など、環境に応じた対策を講じることで多くの場合は改善されます。
環境が安定しない場合は、無理にアップデートせず、24H2の適用を一時見送る判断も十分に合理的です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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