
Windowsの更新に欠かせない仕組みのひとつが「サービススタック更新プログラム(SSU)」です。普段のアップデートではあまり意識することのないSSUですが、実はこの仕組みが正常に動作しなければ、更新プログラムのインストールすらできなくなります。
この記事では、SSUの基本的な役割、更新タイミング、累積更新プログラム(LCU)との違いについて解説し、アップデート時のトラブルを防ぐためのポイントも紹介します。
サービススタック更新プログラム(SSU)とは?
そもそもSSUとは?
SSU(Servicing Stack Update)は、Windows Updateの処理を担う仕組みそのものを更新・維持するためのプログラムです。
具体的には、以下のような役割があります。
- Windows Updateのインストール機能の安定化
- 更新に必要なサービスやコンポーネントのアップデート
- 次回以降のアップデートの準備
LCUとの違い
LCU(累積更新プログラム)はOS本体や機能に対する更新であるのに対し、SSUはアップデートそのものの処理基盤の更新を目的としています。
項目 | LCU(累積更新) | SSU(サービススタック更新) |
---|---|---|
内容 | 機能追加・修正、セキュリティ修正 | Windows Updateの仕組み自体の修正 |
更新対象 | OS本体 | 更新スタック |
頻度 | 毎月の定例更新など | 不定期(必要時) |
重要度 | 高 | 非常に高(更新が止まるリスクあり) |
SSUの導入タイミングと確認方法
いつインストールされる?
現在では、SSUはLCUと統合して提供されるケースがほとんどです。ユーザーが意識せずとも、1つのアップデートとして適用されるようになっています。
ただし、一部の更新では個別に提供されることもあり、特にトラブルがあった場合に個別適用が必要なケースもあります。
SSUのインストール状況を確認するには
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
- 「サービススタック更新プログラム(Servicing Stack Update)」という項目を探す
もしくは、コマンドプロンプトから以下のコマンドを使って確認する方法もあります。
dism /online /get-packages | findstr ServicingStack
なぜSSUは重要なのか?
SSUがないとどうなる?
SSUが正しく適用されていないと、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 更新プログラムのインストールに失敗する
- Windows Updateがフリーズする
- エラーコード(0x800f0905、0x800704ec など)が表示される
特に新しいセキュリティ更新が配信された際に、SSUが古いままだと適用できないケースが多いため、注意が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q1:SSUは手動でインストールする必要がありますか?
A:基本的には不要です。ただし手動インストールが必要な場合は、Microsoft Update Catalogから.msuファイルをダウンロードして適用します。
Q2:SSUとLCUを同時に適用する順番はありますか?
A:2020年後半以降は統合されており、順番を意識する必要はありません。以前のWindowsでは「先にSSU→後にLCU」の順序が必要でした。
Q3:SSUが原因でアップデートできない場合の対処法は?
A:以下の手順を推奨します。
sfc /scannow
でシステム整合性のチェック- Update AssistantまたはMedia Creation Toolでの更新
- Microsoft Update CatalogからのSSU手動インストール
関連リンク
まとめ
SSU(サービススタック更新プログラム)は、Windows Updateの基盤を支える見えない重要コンポーネントです。普段は意識しない存在ですが、SSUが正常に機能していないと、最新のセキュリティパッチや新機能が適用できなくなります。
最近ではSSUとLCUの統合により、ユーザーの手間は軽減されましたが、トラブル時にはSSUの存在がカギを握ることもあります。
Windowsを安定して保つためにも、SSUの仕組みと役割を理解し、正しいアップデートの流れを把握しておくことが大切です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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