
Windows 11でアプリの通知やシステムのバナーが表示される仕組みには、裏で動作しているサービスが関係しています。その中核を担っているのが「Windows Push Notifications User Service」です。
このサービスが停止すると、通知が表示されなくなったり、アプリのリアルタイム情報が受け取れなくなることがあります。今回は、このサービスの役割や設定、トラブルが起きたときの対応策について詳しく解説します。
目次
サービスの基本情報
- サービス名:Windows Push Notifications User Service
- サービスの表示名(実行名):WpnUserService(+ユーザーインスタンス)
- 実行ファイル:svchost.exe
- 初期設定:自動(各ユーザーインスタンスごとに起動)
サービスの概要
Windows Push Notifications User Serviceは、プッシュ通知やトースト通知、バナー表示などを管理するためのユーザーサービスです。
アプリやシステムからのリアルタイム情報を受信し、ユーザーに適切なタイミングで通知することを目的としています。
主な用途と機能
- アプリのトースト通知の表示
- ローカル通知とクラウド通知の管理
- 通知センターへの通知の格納と表示
- バッジアイコンやサウンド通知のサポート
サービスの設定方法

Win + R
→services.msc
と入力してEnter- 一覧から “Windows Push Notifications User Service” を探す
- ダブルクリックしてプロパティを開く
- スタートアップの種類を確認(自動が推奨)
※ユーザーごとに別々のサービスインスタンスが表示されることがあります(例:WpnUserService_7c7b4)
有効化や無効化の手順
有効化する場合
sc config WpnUserService start= auto
net start WpnUserService
無効化する場合
net stop WpnUserService
sc config WpnUserService start= disabled
※無効化すると通知機能が正常に動作しなくなります
推奨設定とその理由
- 推奨設定:自動
- 理由:このサービスが停止していると、通知が一切届かなくなり、メールやチャット、カレンダーなどのリアルタイム通知機能が使えなくなるため
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- 通知が表示されない
- 通知センターが機能しない
- アクションセンターが反応しない
解決手順
- サービスの状態を確認し、必要に応じて再起動
- 通知機能を一度オフにして再度オンにする(設定 > システム > 通知)
- SFCコマンドでシステム修復を試行
sfc /scannow
- DISMコマンドでコンポーネント修復
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
関連サービスや補足情報
サービス名 | 説明 |
---|---|
Windows Notification Service | バックエンドの通知転送を行うクラウド側のサポートサービス |
Windows Event Log | 通知のトリガーになるイベントログを記録 |
FAQセクション
Q1:サービスを無効にしても問題ない?
通知機能が使えなくなるため基本的には無効化は非推奨です。
Q2:サービスを再起動すると通知は復活する?
はい、正常に動作していれば再起動で通知機能が復旧することがあります。
関連リンク
まとめ
Windows Push Notifications User Serviceは、通知に関する重要な役割を担うユーザーサービスです。通常はバックグラウンドで自動起動するため、特に意識する必要はありませんが、通知が表示されないなどの問題が起きたときは、本サービスの状態確認と再起動が効果的です。
無効化は基本的に推奨されず、通知機能を活用する上では常に有効な状態を保つようにしましょう。

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