
Windows 11のパソコンで突然動作が遅くなり、タスクマネージャーを開いてみると「Windows Modules Installer Worker(TiWorker.exe)」がディスクやCPUを使い切っている。こんな状況に心当たりはないでしょうか。これはWindows Update関連の作業が自動的に実行されているためですが、長時間続いたりパフォーマンスに支障が出ることもあります。この記事では、そうした状態の原因と具体的な対応策をわかりやすく紹介します。
Windows Modules Installer Workerとは
このプロセスは、Windowsの更新プログラムやオプション機能のインストールをサポートする役割を持っています。自動的にバックグラウンドで動作するため、知らない間に起動し、ディスクやCPUを集中的に使うことがあります。
よくあるトラブルと原因
ディスク使用率・CPU使用率が100%になる
- Windows Update中に発生しやすい
- SSD環境でも一時的に高負荷になる
- バックグラウンドで大量の一時ファイル処理が行われる場合もある
起動タイミングが読めない・勝手に動作する
- Windows Updateサービスのスケジュール次第で不定期に起動
- 起動条件はタスクスケジューラでも設定されている
長時間終わらない・止まらない
- 更新プログラムに問題がある場合
- Windows Updateのキャッシュが破損している場合も
対処法と確認ポイント
1. 時間を置いて様子を見る
更新作業が完了するまで自動的に終わる場合があります。30分〜1時間ほど様子を見てみましょう。
2. Windows Updateのキャッシュをクリア
net stop wuauserv
net stop bits
rd /s /q %windir%\SoftwareDistribution
net start wuauserv
net start bits
上記のようなバッチでキャッシュを削除し、再起動することで負荷が軽減されることがあります。
3. タスクスケジューラで起動タイミングを確認・制御
- 「タスクスケジューラ」→「Microsoft」→「Windows」→「Servicing」
の中に「StartComponentCleanup」などの関連タスクがあります。 - 実行時間を深夜やアイドル時に調整することで操作中の負荷を避けられます。
4. 無効化は非推奨(ただし一時的に停止は可)
更新作業を止めるとセキュリティ更新も行われないため、無効化は基本的におすすめできません。ただし一時的に停止したい場合は以下のようにします。
net stop wuauserv
net stop trustedinstaller
再起動すると再び有効になります。
カスタム対応:時間帯指定で動作させる
「アクティブ時間の設定」や、タスクスケジューラの条件設定で日中の使用時間を避け、深夜に集中させることで快適さを保つことができます。
状態確認コマンド例
tasklist | findstr TiWorker
sc query trustedinstaller
バックグラウンドでの動作を把握し、必要に応じて停止・再開が行えます。
注意点
- タスクを強制終了すると更新処理が中断され、次回以降さらに負荷がかかる可能性があります。
- 安全に処理を完了させるには、再起動やクリーンアップ後の様子を確認するのが理想です。
確認と対応のポイント
Windows Modules Installer Workerの処理は、更新やメンテナンスに不可欠な役割を担っています。高負荷になったとしても、単に停止するだけでは根本的な解決にはなりません。状況を把握しながら、必要に応じて時間指定やキャッシュ削除などでコントロールすることが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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