
パソコンのストレージには大きく分けて「SSD」と「HDD」があります。最近のパソコンではSSDが主流になりつつありますが、使い方やメンテナンスの方法はHDDと同じというわけではありません。
ここでは、それぞれの特徴を押さえながら、パフォーマンスを長く保つためにやっておきたいメンテナンス方法をご紹介します。
目次
SSDとHDDの違いとは?
HDDの特徴
- 昔から使われているタイプで、内部で円盤を回してデータを読み書きする
- 大容量でも価格が抑えられている
- 動作中に音がすることがある
- 振動や衝撃に弱い
SSDの特徴
- データを電子的に保存する仕組みで、動くパーツがない
- 処理が速く、起動や読み込みがとてもスムーズ
- 音が出ない
- 衝撃に強く、ノートパソコン向き
メンテナンス方法の違いと注意点
同じストレージでも、内部のしくみが違えば、やるべきことも変わります。
HDDに向いているメンテナンス
- 定期的な最適化(デフラグ)
- ディスクのチェックとエラースキャン
- 空き容量を保つことで動作を軽くする
HDDではファイルがバラバラに保存されていくので、それを整理する「最適化」が効果的です。
SSDでは避けたほうがいいこともある
- SSDに対しては、従来の「デフラグ」は不要
- むしろ頻繁に実行すると、寿命を縮める可能性がある
Windows 10以降では、SSDに対しては自動的に「Trim」と呼ばれる処理が行われていて、これがSSDにとっての最適化にあたります。
自分のパソコンがSSDかHDDかを確認するには?

- 「タスクマネージャー」を開く(Ctrl+Shift+Esc)
- 「パフォーマンス」タブを選択
- 「ディスク」欄に「SSD」または「HDD」と表示される
もしくは、エクスプローラーでドライブの「プロパティ」→「ツール」からも確認可能です。
自分の環境に合った設定をしておく
パソコンに合わせた設定にしておくと、無駄な負荷を減らせます。
SSDの場合
- 「ドライブの最適化」アプリは自動でTrimを実行してくれるため、特に何もしなくてよい
- タスクスケジューラの「ScheduledDefrag」で余計なトリガーがついていないか確認しておくと安心
HDDの場合
- 「ドライブの最適化」でスケジュールが有効か確認
- 夜間などパソコンがついている時間に設定されているか確認すると確実
混在環境における両者の扱い分け
最近は「OSはSSD、データ保存はHDD」という構成も多くなっています。
このような混在環境では、それぞれに合った設定をしておくことが重要です。
- Cドライブ(SSD)はTrim処理だけでOK
- Dドライブ(HDD)は定期的な最適化を続ける
こういった環境に合わせた使い分けを意識するだけでも、動作の安定性が大きく変わってきます。
まとめ
SSDとHDDは、見た目は似ていても、中身の仕組みはまったく違います。そのため、同じようにメンテナンスしていても効果が出ないことや、逆に悪影響になることさえあります。
まずは自分のパソコンがどちらを使っているのかを確認し、それぞれに合ったやり方でパフォーマンスを保っていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント