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Smart Card Removal Policyとは?スマートカード抜去時にPCを自動ロックするWindowsサービスの役割と設定方法【Windows 11対応】

企業や官公庁など、スマートカードを使ったセキュアなログオンが導入されている環境では、カードが抜かれた瞬間にPCをロックしたいというニーズがあります。それを実現するのが「Smart Card Removal Policy」というWindowsサービスです。

このサービスを有効にすることで、スマートカードの取り外しに自動で反応し、PCの不正利用を防ぐ対策が可能になります。本記事では、サービスの概要、設定方法、トラブル対応までを詳しく解説します。


目次

サービスの基本情報

  • サービス名:Smart Card Removal Policy
  • 実行ファイルscardsvr.dllsvchost.exe により起動)
  • スタートアップの種類:手動
  • 内部サービス名SCPolicySvc

このサービスは、スマートカードが取り外されたときに、ロックやログオフなどのアクションをWindowsが実行できるようにします。


サービスの概要

Smart Card Removal Policyは、Windowsでスマートカードを使用したログオン後、カードを抜いた際にシステムを自動的にロック・ログオフ・シャットダウンなどするポリシー制御を提供するサービスです。

この機能により、カード所有者がその場を離れた場合でも、PCが放置された状態になるのを防ぎます。


主な用途と機能

このサービスによる代表的な機能は以下の通りです。

  • スマートカードの抜去をリアルタイムに検知
  • 自動で以下のいずれかを実行可能
    • デスクトップのロック
    • ユーザーのログオフ
    • システムのシャットダウン
  • グループポリシーと連携し、全社的なポリシー適用が可能
  • カードベースの物理セキュリティとOSセキュリティの連携を強化

サービスの設定方法

Smart Card Removal Policyのスタートアップの種類とプロパティの画像

このサービスの状態を確認・変更する手順は次の通りです。

  1. Win + R を押して「ファイル名を指定して実行」
  2. services.msc と入力してEnter
  3. 「Smart Card Removal Policy」を探してダブルクリック
  4. 「スタートアップの種類」で「手動」「自動」「無効」を選択可能
  5. 「開始」ボタンを押せばその場でサービスを起動

有効化や無効化の手順

有効化する場合

スマートカードログオンを採用していて、抜去時に自動ロックなどを行いたい場合には、以下の手順で有効化します。

手順

  • スタートアップの種類を「手動」または「自動」に設定
  • 状態が「停止中」であれば「開始」をクリック
  • コマンド操作
sc config SCPolicySvc start= demand
net start SCPolicySvc
  • さらにグループポリシーで抜去時の動作を設定:

gpedit.msc → 「コンピューターの構成」→「Windows の設定」→「セキュリティの設定」→「ローカル ポリシー」→「セキュリティ オプション」→
「スマート カードが削除されたときの動作」 を「ワークステーションをロックする」などに設定

無効化する場合

スマートカードを使用しないPCや、抜去後の自動操作が不要な環境では無効にしても問題ありません。

  • サービスを「無効」に設定
  • 不要であればグループポリシー側の設定も「何もしない」に変更

推奨設定とその理由

セキュリティ意識の高い環境では「手動または自動」+ポリシー設定が推奨されます。

  • カードが抜かれたら即ロック、という動作で物理的セキュリティを強化
  • 停止しても通常のWindows使用には影響しないが、スマートカード認証時の保護機能が弱まる
  • 一般的な家庭PCでは「無効」でも問題なし

よくあるトラブルと対処法

トラブル事例

  • カードを抜いてもPCがロックされない
  • サービスが自動的に開始されない
  • グループポリシーが反映されない
  • イベントログに「SCPolicySvc」関連のエラーが表示される

解決手順

  1. サービスの状態を確認
sc query SCPolicySvc
  1. サービスが停止していれば起動
net start SCPolicySvc
  1. グループポリシーで「スマートカードが削除されたときの動作」が正しく設定されているか確認
  2. ポリシー更新を反映
gpupdate /force
  1. イベントビューアーで「セキュリティ」ログを確認

関連サービスや補足情報

Smart Card Removal Policyは以下のサービスと連携しています。

  • Smart Card(SCardSvr):スマートカード認証の中核サービス
  • Credential Manager:カードに紐づいた認証情報管理
  • User Profile Service:ユーザーログオン状態の管理
  • Group Policy Client:セキュリティポリシー適用の基盤

確認・再起動用バッチファイルの例:

@echo off
sc query SCPolicySvc
net start SCPolicySvc
pause

FAQセクション

Q1:このサービスはログオンしないと起動しませんか?

いいえ。スマートカードが挿入された状態でログオンした後にカードを抜くと、サービスが検知してロック処理を行います。自動起動設定でも利用可能です。

Q2:このサービスを無効にするとスマートカードログオンは使えなくなりますか?

いいえ。ログオン自体は「Smart Card」サービスに依存しており、このサービスはカード抜去時の処理専用です。


関連リンク


まとめ

Smart Card Removal Policyは、スマートカードが取り外された際にPCを自動的にロック・ログオフさせることができるセキュリティ向けのWindowsサービスです。カード認証を導入している組織では、情報漏えい防止のためにぜひ活用すべき機能です。

一方、カードを使用しない一般家庭や小規模オフィスでは無効でも問題なく、用途に応じた適切な設定が求められます。


Tamaglo

最後までお読みいただきありがとうございます。

執筆者:玉城 学(タマキ マナブ)

IT業界歴10年以上。ヘルプデスク・サーバーエンジニアとしてWindowsの設定、クラウド管理、PC最適化を担当。

現在はPC設定・Office活用の専門家として、ブログやYouTubeで情報を発信中。

詳しいプロフィールはこちら

SNSでも情報を発信しています: YouTubeTikTokInstagram

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