
最新のGPUであるRX 9070 XTは、高性能ながらも消費電力が高く、冷却や静音性の面で課題を感じるユーザーも少なくありません。そこで注目されているのが「低電圧化(アンダーボルト)」です。これは、GPUへの電圧を意図的に下げることで、パフォーマンスを保ちながら電力と発熱を抑える調整方法です。本記事では、Tech YES Cityが紹介した実践的な設定方法と、実際に試したユーザーたちの反応を交えて、RX 9070 XTの低電圧化のポイントを解説します。
低電圧化(アンダーボルト)とは?
GPUに供給される電圧を下げることで、以下のメリットが得られます。
- 消費電力の削減(最大100W以上の節電も)
- 発熱量の低下による冷却性能の向上
- ファンの静音化と寿命の延長
多くのケースで、FPS(フレームレート)の低下はわずか数%にとどまり、実質的に”パフォーマンスを維持したまま静かで冷えるGPU”を実現できます。
Tech YES Cityによるおすすめ設定

Tech YES Cityの動画では、以下のような設定がもっとも安定して効果的であると紹介されています。
設定項目 | 推奨値 | 備考 |
---|---|---|
電圧オフセット | -80mV | 安定性と効率のバランスが良好 |
電力制限 | -30% | 最大100W近くの消費電力削減が可能 |
VRAMクロック | 2800MHz(Fast Timing) | メモリ速度も向上しFPSが微増 |
この設定では、ほとんどのゲームでクラッシュせず動作し、電力効率が大幅に向上します。
ゲーム別:実測ベンチマーク結果
実際に測定されたFPSと消費電力の比較を以下に示します(Kingdom Come Deliverance 2、4K設定)。
設定プロファイル | 平均FPS | 消費電力 | コメント |
---|---|---|---|
デフォルト | 136 | 317W | 標準設定 |
電力+10%(OC) | 149 | 349W | 高性能だが非効率 |
-80mV + 電力-30% | 131 | 222W | 最も効率的なバランス |
電力を約100W削減しても、FPSの低下は約5FPS程度と非常に効率的な結果が得られています。
コメント欄でのユーザーの反応まとめ

YouTubeのコメント欄では、多くのユーザーが低電圧化に挑戦し、以下のような声が寄せられています。
🔹 効率化の成功報告
- 「330Wから230Wに抑えてもFPSは5%程度しか落ちなかった」
- 「-80mVと-30%電力制限で安定して動作した」
- 「Fast Timingに設定してメモリ温度も低下」
🔹 カスタマイズの工夫
- 「ゲームごとに設定を分けるとクラッシュしにくい」
- 「ファンカーブを調整して静音性を向上」
🔹 初心者へのアドバイス
- 「-150mVや-170mVではクラッシュが発生した。-80mVが最も安定」
- 「自分のGPUの個体差を見ながら調整するのがコツ」
ユーザーによって使用モデルや冷却環境は異なるため、一律の正解はありませんが、多くの人が-80mVを安定の目安として採用していました。
ゲーム別プロファイルの活用
AMDのAdrenalineソフトにはゲーム別チューニング機能があり、タイトルごとに最適な設定を保存可能です。これにより、動作が安定するゲームではより積極的な低電圧化を、クラッシュが起きやすいゲームでは控えめな設定を適用できます。
まとめ:RX 9070 XTの低電圧化は「やる価値あり」
- 消費電力を大きく削減しても、FPSはわずかしか落ちない
- -80mV+電力制限-30%が多くのユーザーで安定動作
- メモリ温度の低下やファンノイズの軽減にも効果あり
- ゲームごとのプロファイル活用で、さらに柔軟な調整が可能
最新GPUを静かで省電力な状態にチューニングしたいなら、低電圧化は非常におすすめの設定です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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