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はじめに:RTX 4090の不安定な動作に悩まされていませんか?
RTX 4090を搭載したゲーミングPCで「ゲーム中にフリーズする」「スタッターが出る」「スリープから復帰できない」といった問題が発生することがあります。
原因はドライバーや設定だけではありません。実は電源ユニット(PSU)が引き起こしているケースもあります。
症状の概要と構成環境
あるユーザーの投稿によると、以下のような症状に長期間悩まされていました。
- ゲーム中に突然フリーズ
- スリープ復帰後にブラックスクリーンや再起動
- Windowsのイベントビューアーに「TDRエラー(nvlddmkm)」の記録
- OCCTの「Power」テスト中にPCが再起動
使用構成(一部抜粋)
- GPU:RTX 4090
- CPU:Ryzen 7 7800X3D
- PSU:Antec HCG 1000W → Corsair RM1000x ATX 3.1
試した設定・ソフトウェア的な対応(効果なし)
- NVIDIAドライバをDDUで完全削除→再インストール
- MSI Afterburnerのオーバークロック無効化
- Windows 23H2への戻し
- G-Sync、HAGS、電源プランの変更
- ライザーカードやケーブル類の見直し
それでも症状は改善されませんでした。
決定打:OCCTの「Power」テストでの再起動

ソフト面での対処に限界を感じた投稿者は、OCCT(電源テストツール)を使用し、以下の検証を実施。
テスト項目 | 結果 |
---|---|
CPU単体 | 正常 |
GPU単体 | 正常 |
VRAM | 正常 |
CPU + RAM | 正常 |
Power(総合負荷) | 再起動発生 ⚠ |
このことから、高負荷時にPSUが不安定になっていることが疑われました。
追加セクション:OCCTで電源ユニットの安定性をチェックする方法
OCCTのPowerテスト手順(PSUチェック)
もし電源ユニットの不調を疑っているなら、以下の手順で確認できます。
▼ 準備
- 公式サイトからOCCTをダウンロード(公式ダウンロードページはこちら)
- ソフトを起動し、右側のテストメニューから「Power」を選択
▼ Powerテストの実行方法
- テスト時間(10〜15分)を設定(デフォルトでもOK)
- 「開始」ボタンをクリック
- テスト中に以下のような異常があればPSU不安定の可能性あり
- 突然の再起動やシャットダウン
- ブラックアウトやTDR(ドライバリセット)エラー
- ファンの急停止やビープ音
▼ 注意点
- 高負荷がかかるため、事前にバックアップを推奨
- 室温やエアフローにも注意(冷却不良は別問題の原因になることも)
PSU交換で劇的に安定化|変更内容の詳細

最終的に投稿者は以下のようなハードウェア変更を行いました。
- PSUを【Antec HCG】から【Corsair RM1000x ATX 3.1】へ交換
- 3-to-1のGPU電源ケーブルを廃止し、ATX 3.1対応の16pinケーブルに変更
- EPS(CPU用)電源ケーブルを1本→2本へ
- RGBケーブルなどの装飾要素をすべて撤去
結果、24時間のストレステストでも完全に安定動作。あらゆるゲームやマルチタスクでも再現されなくなりました。
考察:なぜPSUが原因になりうるのか?
RTX 4090をはじめとする最新GPUは、瞬間的な電力スパイク(180〜200%)が要求されるケースがあります。
古いまたは品質の低いPSUではこの電流変動に対応できず、結果として以下のような症状が発生します。
- TDRエラー(ドライバリセット)
- スリープ復帰失敗
- ゲーム中のクラッシュ
特に3年以上経過した電源ユニットや、ATX 3.0/3.1に非対応のモデルを使用している場合は注意が必要です。
Redditでの共感と他の実体験
同じく「PSUが原因だった」という声が多く寄せられました。
- 3.3Vレールの電圧不足でランダムなブルースクリーン発生
- 高負荷時に突然シャットダウン、後にコンデンサ破損と判明
- SeasonicやCorsairのハイエンドモデルに交換してから安定化
まとめ:見落とされがちな「電源ユニット」が安定性のカギ
GPUやドライバが疑われがちですが、実はPSUが原因だったという事例は少なくありません。
特にRTX 4090クラスの高性能GPUを使っている方は、以下のポイントを見直しましょう。
チェックリスト
- PSUの使用年数が3年以上経過していないか?
- ATX 3.1/PCIe 5.1に対応しているか?
- EPSケーブルが1本のみで接続していないか?
- OCCTの「Power」テストでクラッシュしないか?

最後までお読みいただきありがとうございます。
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