
パソコンの動きが気になって「パフォーマンスモニター」で状態を確認しようとしても、カウンターが正しく表示されないことがあります。
グラフが空白になっていたり、「値が収集できません」と表示されたりする場合、それはパフォーマンスカウンターの不具合が原因かもしれません。
そんなときに役立つのが「再構築」です。ここでは、表示されなくなったカウンターを修復する方法と、注意点をまとめてご紹介します。
そもそもパフォーマンスカウンターとは?
パソコンの中で、どのくらい処理が行われているか、どこに負荷がかかっているかを数値で把握するための仕組みです。
たとえば「CPUの使用率」や「ディスクの読み書き」などがそれにあたります。
この情報が見えなくなると、トラブルの原因を探すのが難しくなるため、カウンターが正しく動いていることがとても重要です。
カウンターの不具合でよくある症状

- パフォーマンスモニターで数値が出ない
- カウンターの一覧に「?」が表示される
- 一部の項目だけ表示されない
- イベントビューアに「カウンターの読み込みエラー」が出ている
こうした場合は、カウンターの情報が壊れている可能性があり、修復する必要があります。
再構築に使うコマンド「lodctr」
Windowsには、カウンター情報をリセット・再構築するためのコマンドが用意されています。
この操作をすることで、システムに記録された情報を元に、カウンターの一覧を正しい状態に戻すことができます。
再構築手順

1. コマンドプロンプトを開く
- スタートメニューで「cmd」と検索
- 右クリックして「管理者として実行」を選ぶ
※この操作は管理者権限が必要です。
2. 現在の状態をバックアップする(任意)
もしものときのために、今の状態を保存しておくこともできます。
lodctr /s:backup.ini
3. カウンター情報を再構築する
次のコマンドを実行します:
lodctr /r
この操作で、システムに記録された元の定義情報をもとに再構築が行われます。
4. レジストリの整合性も修復する(任意)
さらに次のコマンドで、整合性もチェック・修復できます:
winmgmt /resyncperf
再構築しても直らないときの追加対処
再構築しても改善しない場合は、以下の操作も検討できます。
● システムファイルの修復
sfc /scannow
これでWindowsの破損している部分を修復できることがあります。
● 特定のアプリが影響している場合
サードパーティ製の監視ツールやセキュリティソフトがカウンターを読み込めなくしていることもあります。
一時的に停止して動作を確認してみましょう。
まとめ
パフォーマンスカウンターが動作しないと、トラブルの原因が分からず対応が遅れてしまいます。
コマンドで再構築する方法はシンプルで効果的なので、不具合が出たときにはぜひ試してみてください。
何度も繰り返し不具合が出るようなら、別のアプリやシステムの問題が絡んでいることもあるため、そちらも合わせて確認するのがおすすめです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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