
Windowsでアプリが突然終了したときに表示されるエラーメッセージや、トラブル時に自動的に生成されるレポート。それらを一元管理する仕組みを支えているのが「Problem Reports Control Panel Support」サービスです。
このサービスは、ユーザーがコントロールパネルから問題レポートを確認・送信・削除するための機能を提供しています。今回はこのサービスの役割や設定方法、無効化による影響、トラブル対処法を詳しく解説します。
サービスの基本情報
- サービス名:Problem Reports Control Panel Support
- 実行ファイル:
wercplsupport.dll
- スタートアップの種類:手動
- 内部サービス名:
wercplsupport
このサービスは通常、エラー情報の閲覧や操作が必要なときにだけ起動されます。
サービスの概要
Problem Reports Control Panel Supportは、Windowsエラー報告(Windows Error Reporting)と連携し、コントロールパネル内の「問題レポートの表示」機能を提供するサービスです。
このサービスが有効になっていることで、ユーザーは過去に発生したシステムエラーやクラッシュ情報を確認し、それをMicrosoftに送信したり、不要なレポートを削除したりできます。
主な用途と機能
このサービスが提供する主な機能は以下のとおりです。
- Windowsで発生した問題レポートの一覧表示
- レポートの詳細確認(エラー内容やアプリ名など)
- Microsoftへの問題レポートの送信
- レポートの削除や管理
- エラーに関する基本的なトラブルシューティング情報の提供
トラブル発生時に、原因特定の手がかりとなる情報を提供する点で重要な役割を果たします。
サービスの設定方法

Problem Reports Control Panel Supportの状態は以下の手順で確認・変更できます。
Win + R
を押して「ファイル名を指定して実行」を開くservices.msc
と入力してEnter- 「Problem Reports Control Panel Support」を探してダブルクリック
- スタートアップの種類(手動/自動/無効)を選択
- 状態が「停止中」の場合は「開始」で手動起動も可能
有効化や無効化の手順
有効化する場合
エラーの履歴が表示されない場合など、このサービスが無効になっている可能性があります。
- スタートアップの種類を「手動」または「自動」に設定
- 状態が停止中であれば「開始」ボタンを押す
- 設定を保存し、コントロールパネルから再度アクセスして確認
無効化する場合
エラー情報の管理を行わない、あるいはセキュリティ上の理由から送信を制限したい場合は無効化も可能です。
- スタートアップの種類を「無効」に設定
- 実行中であれば「停止」ボタンで終了
- エラー発生時のレポート閲覧・送信機能が無効になります
推奨設定とその理由
このサービスは「手動(既定)」設定が推奨されます。
- 通常は必要なときにだけ起動されるため、常時動作は不要
- 無効化してもWindows Error Reporting自体は動作し続ける
- レポートの確認や削除を行う際だけ一時的に起動される仕組み
日常的に使用するサービスではないため、「手動」で十分です。
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- コントロールパネルで「問題レポートの表示」が開かない
- エラー内容が一覧に表示されない
- レポートの送信が途中で止まる
- サービスが自動的に停止している
解決手順
- サービス状態の確認
services.msc
でProblem Reports Control Panel Supportの状態を確認し、必要に応じて手動で開始 - Windows Error Reportingの確認
werfault.exe
の動作確認。停止しているとレポート自体が生成されないことがあります - システムの更新適用
不具合が報告されている場合、Windows Updateの適用で改善されるケースもあります - イベントビューアーの確認
エラー発生時の記録を参照することで、サービスに関係した障害の把握が可能です
関連サービスや補足情報
Problem Reports Control Panel Supportは、以下のサービスと連携して動作します。
- Windows Error Reporting Service(WerSvc):レポート生成と送信の本体サービス
- Diagnostic Policy Service:システム診断の補助を行うサービス
- イベントログサービス:問題の記録や原因調査に必要な情報を提供
また、グループポリシーやレジストリ設定でエラー報告の動作を制御することも可能です。
FAQセクション
Q1:このサービスを無効にしてもエラー報告は行われますか?
はい。Problem Reports Control Panel Supportは表示や操作の補助機能であり、実際のレポート送信はWindows Error Reportingが担当しています。
Q2:エラーの詳細を確認するにはこのサービスが必要ですか?
コントロールパネルからレポートを表示するには必要ですが、イベントビューアーやログファイルから直接確認することも可能です。
関連リンク
- Microsoft公式:Windowsのエラー報告の仕組み
- Windows Error Reporting Serviceの役割と設定方法
- イベントビューアーでシステムエラーを確認する方法
まとめ
Problem Reports Control Panel Supportは、Windowsにおける問題レポートの表示・送信・削除機能を提供する補助的なサービスです。通常は手動で起動される設計となっており、日常的に稼働させる必要はありません。
サービスを無効にしてもシステム自体の動作には影響しませんが、トラブル時にエラーの内容を確認できなくなるため、必要に応じて有効化しておくと便利です。システムの安定運用や問題解決のために、サービスの存在を把握しておくと役立ちます。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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