
Windows 11では、パソコンの状態や構成情報を手軽に確認する手段として、PowerShellによるWMI情報の取得がとても便利です。
手作業で画面をたどるより、コマンド1行で状況を把握できるため、日常のメンテナンスやトラブル調査にも役立ちます。
この記事では、WMIから情報を取得するための基本コマンドを中心に、すぐ使える実例も交えて解説します。
目次
PowerShellでWMI情報を取得する基本形
まずは、よく使う基本のコマンド構文を押さえましょう。
Get-WmiObject -Class クラス名
※ Windows 11では、より新しい Get-CimInstance
の使用が推奨されることもありますが、この記事では分かりやすく Get-WmiObject
をベースに紹介します。
よく使われるWMIクラスと取得例
1. パソコンの基本情報(モデル・メーカーなど)

Get-WmiObject -Class Win32_ComputerSystem
- コンピュータ名
- メーカー(例:Lenovo、HP)
- モデル名(例:ThinkPad X1)など
2. OSのバージョンやビルド情報

Get-WmiObject -Class Win32_OperatingSystem
- バージョン
- インストール日
- 起動時間
- ログインユーザー名
3. CPU情報を確認

Get-WmiObject -Class Win32_Processor
- プロセッサ名
- 動作クロック
- コア数やスレッド数
4. メモリ(RAM)の容量と状態

Get-WmiObject -Class Win32_PhysicalMemory
- メモリスロットごとの容量
- 使用中/空きスロットの確認にも使えます
5. ドライブ・ストレージ情報
Get-WmiObject -Class Win32_LogicalDisk
- 各ドライブの空き容量
- 使用率、ドライブタイプ(固定/リムーバブルなど)
6. サービスの状態を確認する
Get-WmiObject -Class Win32_Service | Where-Object { $_.Name -eq "wuauserv" }
このように特定のサービスを絞り込んで状態を確認することもできます。
表示を見やすくする方法
情報量が多すぎて見づらい場合は、必要な項目だけを抜き出すと便利です。
Get-WmiObject -Class Win32_OperatingSystem | Select-Object Caption, Version, LastBootUpTime
まとめ
PowerShellを使ったWMI情報の取得は、目に見えないWindowsの内部を正確に把握するための強力な手段です。
特にWindows 11環境では、設定画面が複雑になりがちな中、コマンドで一気に情報を引き出せる利便性は大きなメリットです。
今後、より高度な管理や自動化を行いたいときの第一歩として、ぜひ活用してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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