
複数のパソコンをまとめて操作したいときや、離れた場所の機器にコマンドを送りたいときに便利なのが「リモート管理」です。
Windows 11では、PowerShellを使ってこれを実現できます。
この記事では、PowerShellでリモート操作を行うための基本コマンドや使い方の流れを紹介します。
目次
PowerShellでリモート操作する前にやっておくこと
リモート接続を使うには、接続元と接続先のパソコンで次のような準備が必要です。
1. 接続先でリモートの受け入れを許可する
PowerShellで以下のコマンドを実行
Enable-PSRemoting -Force
これにより、他のパソコンからの接続を受け付ける状態になります。
2. 信頼関係を設定する
同じネットワーク内であれば以下のコマンドでOK
Set-Item wsman:\localhost\Client\TrustedHosts -Value *
「*」はすべてのホストを許可する設定です。必要に応じてIPアドレスなどに絞ることもできます。
よく使うリモート管理コマンド集
ここからは、実際に使うことが多いコマンドを紹介します。
接続の確認(テスト接続)
Test-WSMan -ComputerName 相手先のPC名またはIP
接続先と通信できるかをチェックします。
リモートセッションを開始
Enter-PSSession -ComputerName 相手先 -Credential ユーザー名
コマンド実行後、パスワードを聞かれるので入力すると、リモートのPCのように扱える状態になります。
コマンドを一回だけ実行する
Invoke-Command -ComputerName 相手先 -ScriptBlock { 実行したいコマンド }
例えば、リモートPCのサービス状態を見る場合
Invoke-Command -ComputerName 192.168.1.10 -ScriptBlock { Get-Service spooler }
複数台に一括でコマンドを送る
Invoke-Command -ComputerName PC1,PC2 -ScriptBlock { コマンド }
リモートでまとめて作業をする場合にとても便利です。
リモートセッションを閉じる
Exit-PSSession
またはセッションを変数として扱っている場合
Remove-PSSession $session
注意点と安全な使い方
- パスワードを直接スクリプトに書かない
- 信頼できないPCとは接続しない
- 必ず管理者権限で実行する
まとめ
PowerShellによるリモート管理は、遠隔からの操作や複数台の一括管理に非常に便利な手段です。
ただし、適切な準備と設定ができていないと使えないため、最初の構成がとても大事です。
少しずつ使いながら慣れていくのがおすすめです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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