
ファイルやリンクを近くのPCにワイヤレスで共有できる便利な機能「Nearby Sharing(近距離共有)」。しかし、いざ使おうとしても「相手が表示されない」「送信できない」などの不具合が起きることがあります。この記事では、Nearby Sharingが動作しないときの原因と対処法をわかりやすく解説します。
Nearby Sharingとは?
Nearby Sharing(近距離共有)は、BluetoothやWi-Fiを使って近くのWindows PCとファイルやURLを共有できるWindows 10 / 11の標準機能です。USBやメールに頼らず、ドラッグ&ドロップのように簡単に共有できるのが特徴です。
よくある症状
- 近くのPCが検出されない
- 「共有中…」のまま止まる
- ファイルの受信が始まらない
- 送信後にエラーが表示される
原因と対処法まとめ
① BluetoothとWi-Fiが有効か確認

Nearby SharingはBluetoothとWi-Fiの両方を使用します。以下を確認してください:
- 両方のPCでBluetoothがオンになっているか
- 同一ネットワーク(Wi-Fi)に接続されているか
- 機内モードがオフになっているか
設定 → Bluetoothとデバイス → Bluetooth
設定 → ネットワークとインターネット → Wi-Fi
② 両方のPCが近距離にあるか確認
近距離共有は、物理的にPC同士が数メートル以内でないと機能しません。壁を隔てた部屋などでは接続が不安定になることがあります。
③ 共有設定が正しく行われているか確認

各PCで以下の設定を確認します。
- 設定 → システム → 近距離共有
- 「このデバイスを見つけられる相手」:すべてのユーザー / 自分のデバイス のいずれかを選択
- 保存先のフォルダが存在しているかも確認(通常は「ダウンロード」フォルダ)
④ 関連サービスの確認
Nearby Sharingが内部的に依存しているサービスが動作していないと不具合が発生します。以下のサービスが「実行中」または「自動」になっているか確認してください。
サービス名 | 内容 | 推奨設定 |
---|---|---|
Bluetooth Support Service | Bluetooth機能のサポート | 自動 |
Function Discovery Provider Host | ネットワークデバイスの検出 | 自動 |
Function Discovery Resource Publication | 自PCの情報公開 | 自動 |
Connected Devices Platform Service | デバイス連携基盤 | 自動または手動(トリガー) |
⑤ ファイアウォールやセキュリティソフトの影響確認
セキュリティ対策ソフトが通信をブロックしている可能性があります。以下をチェック:
- Windows ファイアウォールで「近距離共有」が許可されているか
- サードパーティ製セキュリティソフトの一時停止や例外設定の見直し
⑥ OSとドライバのアップデート確認

- Windows Updateで最新の更新をインストール
- Bluetooth・Wi-Fiアダプターのドライバが最新か確認(デバイスマネージャーから)
最終手段:一時的に他の方法で代替
どうしてもNearby Sharingが使えない場合は、以下の方法で代替できます。
- ファイル共有機能(共有フォルダ)
- クラウドストレージ(OneDriveやGoogle Drive)
- USBメモリなどの外部ストレージ
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まとめ
Nearby Sharing は便利な機能ですが、Bluetooth・Wi-Fi・設定・サービスなど複数の条件が整わないと正常に動作しません。この記事で紹介した項目を一つずつ確認することで、多くのトラブルは解消できます。もし解決しない場合は、他の共有手段を一時的に使うことも検討しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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