
Microsoft iSCSI Initiator Service は、Windows上でリモートのiSCSIターゲットと接続するためのセッションを管理するサービスです
企業ネットワークや仮想化環境で、ストレージエリアネットワーク(SAN)に接続する際に重要な役割を果たします
サービスの基本情報
- サービス名:Microsoft iSCSI Initiator Service
- 内部名:MSiSCSI
- スタートアップの種類(初期設定):手動
- 実行ファイル:
svchost.exe -k netsvcs
- 関連機能:iSCSIターゲットとのセッション管理、永続的接続設定
サービスの概要
Microsoft iSCSI Initiator Service は、iSCSIプロトコルを使用して、リモートストレージデバイスと通信するためのインターフェースを提供するWindowsサービスです
このサービスを通じて、iSCSIターゲットへの接続、認証、永続的な接続設定が可能になります
主な用途と機能
- iSCSIターゲットへの接続管理
- セッションの初期化、維持、切断
- 永続ターゲット構成の保存
- マルチパスI/Oとの統合(MPIO環境)
サービスの設定方法

- スタートメニューから「サービス」を検索して起動
- 一覧から「Microsoft iSCSI Initiator Service(MSiSCSI)」を探す
- 右クリックして「プロパティ」を開く
- 「スタートアップの種類」を「手動」または「自動」に設定
- 必要に応じて「開始」ボタンをクリック
有効化や無効化の手順
有効化する場合
iSCSIベースのストレージを使用する場合や、仮想環境で外部ストレージにアクセスする必要がある場合には、このサービスを有効にする必要があります
スタートアップを「自動」に設定しておくことで、再起動後も接続が維持されます
無効化する場合
iSCSIを使用していない一般的なPC環境では無効のままでも問題ありません
意図せず有効化していると、セキュリティリスクやネットワーク負荷が発生することがあります
推奨設定とその理由
- iSCSIを使用しているなら「自動」
- 使用していないなら「手動」または「無効」
理由として、iSCSIは企業ネットワークや一部の開発環境でのみ使用されることが多いため、一般ユーザーには不要です
必要時のみ起動することでセキュリティリスクも低減できます
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- iSCSIターゲットに接続できない
- 起動時にセッションが確立されない
- セッションが突然切断される
解決手順
- サービスの状態を確認し、必要なら手動で起動
- WindowsファイアウォールでiSCSIポート(TCP 3260)を許可
- iSCSIイニシエーターの設定を確認し、ターゲットが正しく登録されているかチェック
- 再起動後にセッションが復元されない場合は「永続ターゲット」として設定する
関連サービスや補足情報
サービス名 | 説明 | 推奨設定 |
---|---|---|
MPIO | マルチパスI/Oによる冗長接続のためのサービス | 必要時のみ自動 |
Windows Storage Service | ストレージ構成を管理する基盤サービス | 自動 |
FAQセクション
Q1:iSCSIターゲットとは何ですか
リモートに存在するストレージをネットワーク経由で接続するための仮想デバイスです
NASやSAN構成で使われます
Q2:このサービスは一般ユーザーでも必要ですか
通常のPC利用では不要です
企業や仮想化環境でiSCSIを使っている場合にのみ有効化してください
関連リンク
まとめ
Microsoft iSCSI Initiator Serviceは、リモートストレージとの通信を実現するための重要なサービスです
一般ユーザーは無効で問題ありませんが、仮想環境や企業ネットワークでiSCSIストレージを使用している場合には、このサービスが鍵となります
正しい設定で、安全かつ安定した接続を維持しましょう

最後までお読みいただきありがとうございます。
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