大人気シリーズ『薬屋のひとりごと』第4巻の物語を、マンガ好きの視点からネタバレも交えつつ詳しく解説していきます。主人公・猫猫（マオマオ）が宮廷内外で巻き起こる新たな事件に挑む姿や、個性的な妃たちの運命が大きく動き出す今巻。読み進めるごとに次の展開が気になり、一気に物語の世界へ引き込まれること間違いなしです。
第15話「猫猫への依頼」――後宮を揺るがす謎の死体と猫猫の冷静な推理
ある冬の朝、外の堀で浮かんでいた死体をめぐり、主人公・猫猫（まおまお）は意外な形で検死の役目を担うことになります。
死体は背の高い女性で、指先が赤く染まっていること、片足に包帯を巻いたうえで固い木靴を履いていることなど、不審な点が多いのが特徴。衛兵は投身自殺と断定しますが、猫猫は「一人で城壁を越えるのは不可能に近い」と首をかしげます。さらに、纏足（てんそく）の風習を思わせる足の状態や、何度も這い上がろうとしたような痕跡が残る指先などが「他殺の可能性」を示唆するのです。
一方で、猫猫は師から「死体には触るな」と厳しく教えられており、身分も平民ゆえに“粗相があれば命は吹き飛ぶ”という恐怖も抱えています。それでも壬氏（じんし）の依頼を受けて謎解きに挑む姿勢は、彼女ならではの冷静な推理力を物語るポイントです。最後は事件が「自殺」として処理されるものの、猫猫はスッキリしない疑問を残したまま、その場をあとにします。
さらに、この死体の下女は里樹妃（りじゅひ）に毒を盛った“園遊会の犯人”とされる人物とも関わりがあるようで、事件は後宮全体を巻き込む騒動に発展。阿多妃（あたひ）や里樹妃の過去、そして後宮の序列にまつわる陰謀などが複雑に絡み合い、後につながる大きな伏線となっていくのです。
死体の正体は何者で、ほんとうに投身自殺だったのか？ 猫猫の推理は、やがて後宮を揺るがすさらなる衝撃へとつながっていきます。物語が大きく動き出す転機ともいえる第十五話は、「薬屋のひとりごと 4巻 ネタばれ」を語るうえで見逃せない重要エピソードといえるでしょう。
第16話「蜂蜜 その1」――蜂蜜が映し出す阿多妃と侍女頭の秘めた思惑
ここでは阿多妃（あたひ）を中心とする複雑な人間模様と、後宮に潜む毒の謎が描かれ、物語全体に大きな伏線を張り巡らせています。
中性的な阿多妃と、それぞれの宮殿の個性
阿多妃が暮らす柘榴宮（ざくろきゅう）は、家庭的で穏やかな空気を漂わせるのが特徴。一方、玉葉妃（ぎょくようひ）の住まう翡翠宮（ひすいきゅう）は華やぎに満ち、梨花妃（りかひ）の白蘭宮（びゃくらんきゅう）は洗練された雰囲気と対照的です。
そんな中、阿多妃は三十五歳とは思えぬ凛々しさを放ち、まるで中性的な美しさをもつ存在。大袖や裳を着るよりも、乗馬用の胡服が似合いそうなほど端正な印象です。
有能な侍女頭・風明と、後宮の忠義心
柘榴宮を切り盛りする侍女頭・風明（ふうめい）は、阿多妃を慕いつつ、自ら率先して行動する有能な女性。周りの下女たちも自然と優秀になり、阿多妃に深い忠誠を捧げています。
猫猫（まおまお）は、もし風明が後宮に来なければ「普通に誰かの妻として幸せな人生を送れただろうに…」と考えますが、忠義の強さがときに陰謀や毒殺へとつながる可能性もあると感じています。
棚の“蜂蜜”が示唆する毒の可能性
そんな柘榴宮で猫猫が目にした蜂蜜は、一見何の変哲もありません。しかし「毒味役」である里樹妃（りじゅひ）や梨花妃までもが、なぜか二人だけで現れていたこと、里樹妃が蜂蜜を苦手だという情報が合わさると、そこには怪しげな匂いが立ち込めます。
さらに、風明の実家が養蜂を営んでいたという背景や、鳥兜（とりかぶと）の蜜など“毒を含む蜂蜜”の可能性が示唆されることで、下女の死や纏足の履物とも絡み合い、ひとつの大きな陰謀が浮き上がりつつあるのです。しかしながら、猫猫の推理はまだ確証には至りません。
壬氏（じんし）とのやりとりと噛み合わない会話
本話では、壬氏や高順（こうじゅん）とのやりとりも描かれます。猫猫の毒実験をやめさせようとする壬氏に対し、猫猫は「違慮します…」と素っ気ない態度。股間を蹴られなければ大丈夫だとか、妙にずれた会話が繰り広げられるなど、緊迫感の中にもコミカルな一面が光るのは本作ならではの魅力です。
壬氏が猫猫に情報を集めさせようとする一方で、猫猫は蜂蜜の真偽や風明の真意をつかみきれないまま。やがて玉葉妃（ぎょくようひ）に「何をしているの？」と叱られる場面もあり、後宮内の立場関係がにわかに騒がしくなるのです。
里樹妃の過去と新たな疑問
猫猫はこの出来事をきっかけに、里樹妃が幼い頃に蜂蜜で命を落としかけたという話を耳にします。その背景を探るため金剛宮（こんごうきゅう）を訪れ、さらに「柘榴宮の侍女頭・風明と面識があるか」を尋ねるなど、徐々に過去の事件や妃たちの関係を洗い出していくことに。
しかし、里樹妃は「ありません…」と素っ気なく答えるだけで、手がかりは得られません。いずれにせよ、蜂蜜をめぐる隠された真実、そして死んだ下女が関係しているとされる毒殺未遂の真犯人――すべてが絡み合いながら謎を深めていくのです。
第17話「蜂蜜 その2」――阿多妃と“亡き男児”の秘密を探る
「薬屋のひとりごと 4巻 ネタばれ」解説の流れの中で、さらに謎が深まるのが第十七話「蜂蜜 その2」です。猫猫（まおまお）が後宮の書庫に足を運び、十七年前の出来事や阿多妃（あたひ）の過去を探る様子が描かれ、人間模様に新たな角度から光が当たります。
宮廷の書庫で明かされる十七年前の真相
猫猫は、後宮に残る書簡や記録を丁寧に読解し、現在の皇帝が先帝の御子である事実を改めて確認します。そして、東宮（皇太子）時代の皇帝と阿多妃の間にも男児がいたという記録に行き着くのです。
男児は乳幼児期に亡くなり、「十年以上連れ添っていた」という当時の阿多妃の状況に、猫猫は意外な印象を抱きます。さらに、先帝が崩御して後宮の制度が新しくなるまでの経緯や、阿多妃と皇帝が“乳姉弟”のように深い結びつきがあったのではないかと推測が浮かび上がります。
難産と医官不足――阿多妃の“子宮を失った”可能性
阿多妃は過去に難産を経験し、それが原因で「子宮を失ったかもしれない」という示唆が本話で登場します。加えて、出産時に医官が不足していたという状況から、当時の後宮体制が十分でなかったことがうかがえます。
もしも阿多妃が出産により大きな後遺症を負ったとすれば、彼女が以後「子どもを産めない体」となってしまった経緯に、誰もが触れにくい裏事情があったのかもしれません。こうした情報は、阿多妃がいまだに後宮にとどまる理由や、現在の立場に大きく関わっていると思われます。
謎の残る“亡くなった男児”の死因
さらに、阿多妃と皇帝の男児が乳幼児期に亡くなったという記録に対しても、猫猫は「何か疑問が残る」と感じます。出産時の医官不足や、阿多妃の難産、さらには男児の死に直結しかねない原因が他にあったのか――。
一見すると病弱による早世とも取れますが、何か別の要因（毒や不審な薬草、あるいは後宮内の陰謀）が絡んだ可能性を捨てきれません。これらの要素が先帝崩御後の権力構造、あるいは阿多妃と皇帝との特別な関係を築いた背景として今後の物語を動かしていきます。
“蜂蜜”から垣間見る複雑な後宮の歴史
本話のテーマである「蜂蜜」は、阿多妃や侍女頭・風明（ふうめい）の行動と合わせて、後宮に潜む陰謀を照らし出すアイテムとして機能しています。そしてその陰謀を追う中で、猫猫はかつての出産や男児の死という、阿多妃の過去に触れざるを得なくなるわけです。
十七年前の出来事の一端を知った猫猫が、この情報をどう活かし、どうやって謎を解くのか――今回の調査結果は、後宮に起こるさらなる波乱へとつながっていく鍵になるでしょう。
第18話「阿多妃」――母の喪失と妃としての解放
阿多妃がもう子どもを産めない体であると推測した猫猫（まおまお）は、かつての出産に関する暗い経緯や、男児の死の裏に潜む毒の可能性を示唆し、複雑な後宮の事情を浮かび上がらせます。
阿多妃と男児の悲劇――失われた“母としての未来”
猫猫は、阿多妃が難産を経て「もう子を産むことはできない」と推測します。さらに、その出産に立ち会ったのが猫猫の養父（かつての医官）だった可能性にも言及。
結果として、阿多妃が産んだ男児は幼くして亡くなり、彼女は子を失う深い悲しみを抱えたまま後宮にとどまることになりました。男児の死因は鉛白入りのおしろいなどの毒とも考えられますが、猫猫は“蜂蜜”に毒が混ざっていた可能性を示唆し、阿多妃と養蜂を営む風明（ふうめい）の実家がつながっていたことに注目します。
毒殺未遂と風明の自首――里樹妃を狙ったのは本当か
蜂蜜にまつわる毒の存在（鳥兜や蓮華躑躅の蜜に毒性があるなど）は、里樹妃（りじゅひ）に対する毒殺未遂事件との関係を示唆します。阿多妃のために仕える侍女頭の風明が、共謀して下女とともに企てたともいわれますが、その真相ははっきりしません。
やがて風明は自首し、滞りなく処刑が執行されると、彼女の財産は没収、親族も連座で肉刑という辛い運命をたどることに。阿多妃自身にはお咎めは下らず、翌日には後宮を去ることになります。
“飾りの妃”からの解放――阿多妃が後宮を去る理由
阿多妃は、皇帝（即位前）と幼友達のような関係だったと語られます。男児を亡くしてからは彼の指南役を務め、飾りの妃として後宮で生きてきたものの、実質的には“母としての未来”を失い、長く暗い影を抱えていました。
「幼友達に戻りたい」という想いがあったのか、あるいは“飾りの妃”を演じ続けるしかなかった苦悩を抱えていたのか。いずれにせよ、ついに解放されるという形で後宮から去っていく阿多妃の姿は、堂々としていて、同時に切なさも伴います。
母性の喪失と後宮の闇
阿多妃が実質的に解放されるまでの流れは、後宮というシステムがいかに「妃の子を産む能力」に重きを置いているかを浮き彫りにします。子どもを産めなくなった妃は後継者を宿す意味を失い、“飾り”としてしか生きられない――そんな残酷な面を猫猫も痛感したことでしょう。
また、阿多妃が抱えていた男児の死の真相が完全に明かされたわけではなく、蜂蜜に纏わる毒や風明とのつながりも断片的にしか解決していません。表向きは風明が自首して決着しましたが、まだどこかに謎の伏線が残っているかもしれません。
第19話「すれ違い」――整理される事件と新たな人脈の謎
前話で侍女頭・風明（ふうめい）が処刑され、下女の自殺も自殺として処理されたことで、いったんの区切りを見せたかに思えた事件。しかし猫猫（まおまお）は、新たな疑問を抱え始めます。そんな折、壬氏（じんし）が関係者の名簿を手に登場し、風明の実家や関係する商家など、「後宮内に八十人ほど子女がいる」事実を示します。
壬氏の選択肢――「隠蔽も命令もできるが…」
風明の実家と後宮のつながりを断ち切るかどうか、壬氏は「隠蔽もできるが、命令するのは簡単」と語り、いかにも“官人”らしい態度をとります。その一方で「もし私が何かするなら…」と、平民と官人の感覚の違いを猫猫に示すことで、彼女に考えさせる余地を与えているようにも見えます。
猫猫は、区切りをつけたがる平民の感覚と、上位者として状況を簡単に変えられる官人の感覚が、どこかすれ違っているのを感じ取るのです。
大量解雇と取引先の商家――嫌な予感を抱く猫猫
さらに名簿を見ていると、取引先の商家の娘が絡んでいるらしく、急に辞めていく子女が増えるという話が浮上。後宮の人手不足になりかねないだけでなく、風明の件と結びつけて「何らかの接点があるのではないか…」と猫猫は警戒します。人手を補充する必要から、新たな雇用を確保する話にも猫猫が巻き込まれ、後宮の労働環境にまたしても騒動の予兆が漂います。
花街への帰還？ それでも続ける後宮勤め
そもそも猫猫は、花街に戻るかどうかという話が常に浮上しますが、いろいろな問題があって簡単には踏み切れません。最終的には後宮に残ることを選択するのですが、毒味役や下働きにまつわる面倒事は少しも減らない様子。
平民としては一区切りつけたい気持ちもありつつ、事件の余波や壬氏の思惑に翻弄され続ける猫猫。その“すれ違い”を軸に、後宮の日常と事件がゆるやかに絡み合いながら、まだ解決していない数々の謎が動き出そうとしているのです。
第20話「宦官と妓女」――思わぬ宴と意外な一面
事件の余波が続く中、猫猫（まおまお）は久しぶりに花街へ戻る……と思いきや、やり手婆の口車に乗せられ、短期就労で“妓女紛い”の役目を担わされる羽目に。宦官である壬氏（じんし）が、緑青館の人気妓女たちを集めて盛大な宴を催すというのだ。
花街の宴――三姫が集う大金の飛び交う夜
梅梅（メイメイ）、白鈴（はくりん）、女華（じょか）など緑青館の三姫が勢ぞろいし、大盤振る舞いの酒席が設けられる。ここには高官がらみの大金も飛び交い、猫猫は「ずっと笑顔でいろ」と指示されるものの、慣れない接客に「疲れる…」とぼやきが絶えない。
猫猫自身は舞を踊れるわけでもなく、詩歌を披露するでもない“仮の妓女”でしかないが、後宮から連れてこられた宦官・壬氏がこの宴をとり仕切っているらしいという点が、さらに不思議な雰囲気をかもし出す。
宦官・壬氏の意外な素顔
“宴の主”とも言える壬氏は、宮廷では優雅な笑みを浮かべつつ、本心をほとんど見せない謎多き存在。しかしこの日ばかりは、妓女たちとのやりとりや、花街ならではの大胆な空気に触れたせいか、思わぬ一面を見せる。
猫猫は「宦官なのにどうして……？」と戸惑いを隠せないが、どうやら壬氏には後宮とは異なる“別の顔”があるのではないかと感じ始める。さらに、彼のどこか浮かれた様子は、単に女好きや遊び好きというわけでもなさそうで、猫猫の好奇心をくすぐる場面となっている。
猫猫の苦労――笑顔の向こうで
「ずっと笑顔でいるように」と言い渡された猫猫だが、勝手の違う“遊郭の接客”に、かなりのストレスを感じている。もともと毒味役として後宮で動くことは慣れていても、花街での場の盛り上げ役は勝手がまるで違う。
それでも、やり手婆の言うことを聞くしかない立場ゆえ、「さっさと帰りたい」「早く終わってほしい」という心の声が漏れそうになる。だが、そんな猫猫の苦労が報われる日は来るのか。宴の行方とともに、壬氏の真意を探る流れが一段と興味深くなっていくのだ。
第21話「荷造り」――猫猫、さらなる旅立ちへ
「猫猫（まおまお）」は突如として舞い込んだ“次の出仕”の話を受け、花街を後にするために荷造りを進める。
しかし彼女の母親のように優しいおやじや、賑やかな小姐（しゃおじえ）たちのことを思うと、離れていくことへの不安も拭い切れない。
一方で、まさかの宦官から提示された契約書には驚きの内容が記されており、猫猫の周囲には再び大きなお金と取引が動いていることがうかがえる。
荷物にこめられた想い
猫猫のもとには、調合道具や薬研（やげん）、など“普通の女官”には不要なものまで大量に集まっている。
「こんなに持っていけない」「余計な品が多すぎる」
とぼやきながらも、猫猫があれこれ準備するさまは、どこか浮ついた雰囲気とは対照的に、彼女らしい合理的かつ淡々としたもの。とはいえ、花街に残る父親や、付き合いの長い小姐たちとの別れを前にすれば、胸に去来するものがないわけではない。
次の行き先は後宮か、それとも…
猫猫の勤め先が再び後宮かどうかは、はっきり描かれない。宦官（おそらく壬氏と思しき人物）の思惑や、金銭の絡む契約書の存在が示唆されるなど、「なぜ今、猫猫が出仕する話になったのか」という背景は依然として謎めいている。
さらに、猫猫は“単なる下働き”で終わる器ではないことを既に周囲が知っているため、新しい職場でどんな問題が持ち上がるのか、読者として期待は高まるばかりだ。
終わりなき旅が始まる予感
第二十一話「荷造り」は、花街編の締めくくりと同時に、猫猫にとっての“新たな門出”を鮮やかに示すエピソードだ。
契約書に記された“大金”や“薬草の取引”など、気になる伏線を残しつつも、肝心の行き先にはまだベールがかけられている。
これまで出会った人物たちとの別れ、そして次に待ち受ける場所――猫猫の選択はどのような未来を導くのか。
本エピソードは“終わり”と“始まり”が同居する興味深い幕引きとなっており、『薬屋のひとりごと』第4巻を彩る一つのクライマックスになっている。
まとめ
「薬屋のひとりごと 4巻」は、猫猫（まおまお）が後宮と花街を行き来しながら、複雑に絡み合う事件や人間模様に巻き込まれていく激動のエピソードが満載です。
- 謎の死体や毒殺未遂をきっかけに後宮で再び推理の腕を振るう猫猫。その背後には、阿多妃や里樹妃ら妃たちの過去や、侍女頭・風明の隠された動機がちらつきます。
- 蜂蜜の毒性や難産で子宮を失った可能性など、猫猫が書庫で得た情報からは、後宮の制度と「妃の子を産むこと」に重きを置く残酷さも見え隠れ。一方で、自首した風明の処刑や、阿多妃が後宮を去る場面は、権力と妃の立場がいかに脆いかを痛感させます。
- 物語の舞台はさらに花街へと移り、猫猫は宦官・壬氏（じんし）主催の宴で“妓女紛い”の仕事に巻き込まれ、疲弊しながらも新たな人脈や事件の匂いを感じ取っていくのです。
- 最終的に猫猫は荷造りをし、新天地へ向かうかたちで幕を下ろしますが、その行き先が後宮なのか、あるいは思いもよらぬ新たな出仕先なのか、まだ明かされていません。大きな“区切り”と“新たなスタート”が同居する今巻の展開は、続巻に向けたさらなる伏線を残し、読者の期待を一層高めるものとなっています。
こうした人間関係の駆け引きや、猫猫の合理的な推理、そして宮廷内外の独特な風習が絶妙に絡み合うのが『薬屋のひとりごと』の醍醐味。第4巻は特に、後宮の残酷さや陰謀をより深く描くことで物語の世界を広げつつ、次の展開への期待感を大いに高める巻といえるでしょう。
薬屋のひとりごと 第1巻
2025/2/6 23:59 まで無料で読めます
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「小説家になろう」発！ ヒーロー文庫の大人気タイトル『薬屋のひとりごと』が、待望のコミカライズ！ 中世の宮中で下働きをする少女・猫猫（マオマオ）。花街で薬師をやっていた彼女が、帝の御子たちが皆短命であるという噂を聞いてしまったところから、物語は動き始める。持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされ、興味本位でその原因を調べ始める猫猫の運命は――…!?
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