
Windows 11向けの帯域外アップデート「KB5070773」が配信され、前回の月例「KB5066835」後に話題になっていた回復環境(WinRE)でUSBキーボード/マウスが反応しない問題が解消されます。
通常のWindows起動中は影響がありませんでしたが、いざという時に回復メニューを操作できないのは困りますよね。今回の更新を入れることで、WinREの操作性が戻ることを期待できます。この記事では、何が直るのか/誰が今すぐ適用すべきか/安全な導入と検証手順をやさしくまとめました。
課題の要点
| 項目 | 旧状態(KB5066835後) | 新状態(KB5070773後) | 備考 |
|---|---|---|---|
| WinREでのUSB入力 | 無反応で操作不能 | 操作可能に復旧 | OS内は元々正常。(Microsoft サポート) |
| OSビルド | 26100.6899 / 26200.6899 | 26100.6901 / 26200.6901 | 24H2/25H2対象。(Microsoft サポート) |
| 配信形態 | 月例(10/14) | 帯域外(10/20) | 緊急修正。(Microsoft サポート) |
| 既知の問題 | — | 一部DRM再生に不具合 | 進捗は公式を確認。(Microsoft サポート) |
結論: KB5070773は、WinREでUSB入力が効かない不具合を修正するOOB更新です。26100.6901/26200.6901に上がれば適用完了です。
- 配信:2025-10-20(米国時間)/日本時間10-21に順次到達
- 影響範囲:WinRE内のみ(OS起動中は元々正常)
- 既知の課題:保護コンテンツ再生の不具合が一部アプリで継続中
- 背景:10/14配信のKB5066835で問題発生→今回OOBで修正
すぐ試せる対処
結論: Windows UpdateでKB5070773を入れて、WinREでUSBが動くかを確認します。
- 設定 > Windows Update > 更新のチェック → KB5070773を適用
- 再起動後、winverで26100.6901/26200.6901を確認
- 設定 > システム > 回復 > 今すぐ再起動でWinRE起動→矢印キー/Enter/マウス操作を確認
- 配信されない場合はカタログ+DISMで手動適用(後述)
仕組みと原因
結論: 問題はWinRE側のUSB入力スタックが機能しない不具合でした。OS内のUSBは正常で、OOBのKB5070773がWinRE側を修正します。
- 発端:KB5066835適用後、WinREでUSBが無反応に。操作不能で復旧が困難に。
- 修正:OOBで24H2/25H2向けに即時提供(待たずに解消)。
手順(確実版)
結論: まずは通常のWindows Update。難しい環境はDISMでMSUを適用します。LCUの戻しはDISM /Remove-Packageです。
前提

- 対象:Windows 11 24H2/25H2
- 管理者権限のコマンドプロンプト
- 再起動前に作業保存
A. Windows Updateで適用(推奨)

- 設定 > Windows Update > 更新プログラムのチェック
- 「KB5070773」を適用し再起動
- winverで 26100.6901 / 26200.6901 を確認(表示されれば完了)
B. Microsoft Update Catalog+DISMで適用(手動)

- カタログからKB5070773のMSUを保存(例:
C:\packages) - 管理者コンソールで実行:
DISM /Online /Add-Package /PackagePath:C:\packages\Windows11.0-KB5070773-x64.msu同一フォルダの前提MSUがあればDISMが検出して適用します。(Microsoft サポート)
C. WinREでの動作確認

- 設定 > システム > 回復 > 今すぐ再起動(またはShift+再起動)
- 青いWinREメニューで矢印キー/Enter/マウスが反応するか確認
- 「トラブルシューティング」>「詳細オプション」まで進めるか確認
D. ロールバック(万一の不具合時)
- LCUのみ削除可能。SSUは削除不可、
wusa /uninstallは複合パッケージで不可です。(Microsoft サポート)
DISM /Online /Get-Packages
DISM /Online /Remove-Package /PackageName:Package_for_RollupFix~31bf3856ad364e35~amd64~~26100.6901.1.0よくあるハマり(症状→原因→回避・代替)
結論: WinREのUSBは原則KB5070773で復旧します。DRM再生は引き続き注意です。
- 症状:WinREでキーボード/マウスが効かない
- 原因:KB5066835後のWinRE側不具合
- 回避:KB5070773適用/(一部報道では)PS/2は影響小の例あり
- 症状:Blu-ray/DVD/TVアプリで保護コンテンツが再生できない
- 原因:DRM/HDCP関連の既知の互換問題
- 回避:最新更新の適用、アプリ側のアップデート待ち(段階展開を推奨)
関連ツール・コマンド(コピー用)
結論: 迷ったらこの3つでOKです。
:: 現在のビルド確認
winver
:: インストール済みパッケージ一覧
DISM /Online /Get-Packages
:: KB5070773(MSU)の手動適用例
DISM /Online /Add-Package /PackagePath:C:\packages\Windows11.0-KB5070773-x64.msuLCU削除はRemove-Package、SSUは削除不可です。(Microsoft サポート)
FAQ
- 今回でWinREのUSB問題は直りますか?
YES。 KB5070773で修正と公式に明記されています。
- OS起動中のUSBに影響はありますか?
NO。 影響はWinREに限定されます。
- 自動配信を待てない場合は?
MSU+DISMで手動適用できます。
- 不具合が出たら戻せますか?
YES(LCUのみ)。
DISM /Remove-PackageでLCUを削除可能です(SSUは不可)。- 今回の問題はどの更新が原因でしたか?
KB5066835です。OOBのKB5070773で解消されました。
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まとめ(要点3つ・判断基準)
結論: 自宅PCでも優先適用がおすすめです。
- WinREのUSB不具合が解消。復旧用メニュー操作が戻ります。
- DRM再生の既知問題が残るため、視聴用PCは様子見 or 段階展開を。
- 将来のセキュアブート証明書期限(2026年6月〜)にも備えましょう。
Tamaglo最後までお読みいただきありがとうございました。
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