
「IKE and AuthIP IPsec Keying Modules」は、WindowsのIPsec通信を支えるセキュリティサービスです。VPN接続や企業ネットワークでの安全な通信に欠かせない、認証・鍵交換機能を提供しています。
この記事では、このサービスの機能、設定方法、トラブル対処法までわかりやすく解説します。
目次
サービスの基本情報
- サービス名:IKE and AuthIP IPsec Keying Modules
- 内部名:IKEEXT
- 実行ファイル:
svchost.exe
- スタートアップの種類:自動
- 対応OS:Windows 10 / 11
サービスの概要
IKE and AuthIP IPsec Keying Modulesは、IPsec(Internet Protocol Security)通信において、認証や鍵交換プロトコル(IKEv1、IKEv2、AuthIP)をホストするサービスです。
安全なネットワーク通信を行うための「鍵交換」「相互認証」処理を担当しています。
主な用途と機能
- IPsec VPNの認証とセッション確立
- IKEv1/IKEv2による鍵交換の処理
- AuthIPプロトコルによる拡張認証対応
- グループポリシーやファイアウォールとの連携
サービスの設定方法

- スタートメニューで「サービス」と検索して起動
- 一覧から「IKE and AuthIP IPsec Keying Modules」を探す
- 右クリック →「プロパティ」を開き、状態を確認
- 必要に応じて「開始」ボタンをクリック
有効化/無効化の手順
有効化
- 「スタートアップの種類」を「自動」に設定
- 「開始」ボタンをクリックしてサービスを起動
無効化(非推奨)
- 無効化はIPsec通信・VPNの失敗につながるため推奨されません
- テスト環境などで一時的に無効にする場合のみ「手動」設定に変更
推奨設定とその理由
- 推奨設定:自動
理由
- IPsec VPNやセキュリティポリシーに依存する通信が多いため
- 通信の安定性とセキュリティを確保するために常時稼働が望ましい
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- VPN接続が確立しない
- IPsecトンネルの認証に失敗する
- グループポリシー適用後に通信できなくなった
解決手順
- IKEEXTサービスが起動しているか確認
- 「Windows Defender ファイアウォール」のIPsec設定を見直す
- VPNクライアントの設定(認証方式・暗号方式)を確認
- ネットワークアダプターのドライバーを更新・再インストール
関連サービスや補足情報
サービス名 | 役割 | 推奨設定 |
---|---|---|
IPsec Policy Agent | IPsecポリシーの適用と管理 | 自動 |
Remote Access Connection Manager | VPN接続やRAS接続の管理 | 手動 |
Windows Firewall | IPsec通信を制御するルールの適用 | 自動 |
FAQセクション
Q1:このサービスを停止するとどうなりますか?
A1: IPsecやIKEベースのVPN接続ができなくなります。セキュリティポリシーの適用にも支障が出ます。
Q2:VPNがつながらないのはこのサービスが原因?
A2: はい。IKEEXTが無効またはエラー状態だとVPNが認証できず、接続できないことがあります。
関連リンク
- Windowsサービス管理の基本ガイド
- IPsec Policy Agentの解説
- Microsoft公式ドキュメント:IKE and AuthIP Modules
まとめ
IKE and AuthIP IPsec Keying Modulesは、Windowsで安全なネットワーク通信を実現するために不可欠なサービスです。特にVPN接続やIPsecを利用する環境では、常に正常に動作していることが求められます。通信エラーが発生した際は、このサービスの状態をまず確認するのがポイントです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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