
Windowsのネットワーク環境では、プリンターやメディアデバイスなどのネットワークリソースを自動的に検出・利用するための仕組みが備わっています。これを支える中核的なサービスが「Function Discovery Provider Host」です。
この記事では、「Function Discovery Provider Host」の役割や設定方法、トラブル対応などを詳しく解説します。
目次
サービスの基本情報
- サービス名:Function Discovery Provider Host
- 内部名:fdPHost
- 実行ファイル:
svchost.exe
- スタートアップの種類:手動(多くの環境で)
- 対応OS:Windows 10 / 11
サービスの概要
Function Discovery Provider Hostは、プリンターやネットワーク機器などのデバイスやサービスを、機能に基づいて検索・検出するためのプロバイダー機能を提供するサービスです。ネットワーク内のリソースが正しく表示されるためには、本サービスの起動が必要となることがあります。
主な用途と機能
- ネットワークデバイスの探索
プリンター、メディアデバイス、ストレージなどの機能に応じた検索をサポート - Windowsのネットワーク共有機能との連携
ネットワーク上の他のPCやデバイスをエクスプローラー上で可視化 - Function Discovery Resource Publicationとの連携
ローカルのリソースを他のPCに公開する際の中継的な役割も担う
サービスの設定方法

- スタート →「サービス」と検索してアプリを起動
- 「Function Discovery Provider Host(fdPHost)」を探す
- 右クリックで「プロパティ」を開き、スタートアップの種類や状態を確認
有効化/無効化の手順
有効化方法
- 「スタートアップの種類」を「手動」または「自動」に設定
- 「開始」ボタンをクリックしてサービスを起動
無効化方法(使用しない場合)
- 「スタートアップの種類」を「無効」に設定し、「停止」をクリック
ネットワークデバイスが表示されなくなる場合があるため、無効化は慎重に行ってください。
推奨設定とその理由
- 推奨設定:手動(必要に応じて自動起動)
理由
- 通常の家庭・職場ネットワークでは「手動」で問題ありません
- デバイス検出に不具合がある場合は「自動」にして常時有効にするのが有効です
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- ネットワークプリンターが見つからない
- 他のPCがエクスプローラーに表示されない
- 「機能探索プロバイダーサービスが開始されていません」と表示される
解決手順
- Function Discovery Provider Hostの状態を確認・起動
- 「Function Discovery Resource Publication」サービスも同時に確認
- ファイアウォール設定でブロックされていないか確認
- ネットワークのプロファイルが「プライベート」に設定されているか確認
関連サービスや補足情報
サービス名 | 役割 | 推奨設定 |
---|---|---|
Function Discovery Resource Publication | ローカルリソースの公開 | 手動または自動 |
SSDP Discovery | メディア機器の検出 | 手動 |
UPnP Device Host | UPnPデバイス制御 | 手動 |
FAQセクション
Q1:このサービスを無効にするとどうなりますか?
A1: ネットワーク上のプリンターや共有フォルダが正しく検出されなくなり、エクスプローラーに表示されなくなることがあります。
Q2:Wi-Fiに接続しているのに他のPCが見えないのはなぜ?
A2: このサービスが停止している、またはネットワークが「パブリック」に設定されている可能性があります。
関連リンク
- Windowsサービス管理の基本ガイド
- Function Discovery Resource Publicationの解説
- Microsoft公式ドキュメント:Function Discovery Provider Host
まとめ
Function Discovery Provider Hostは、ネットワーク上のリソースを検出するために欠かせないWindowsサービスです。ネットワークプリンターやメディアデバイスが見つからない場合は、このサービスの状態を確認することで解決につながることがあります。用途に応じて「手動」または「自動」に設定し、ネットワークの利便性を維持しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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