
Windowsには自動でファイルのバックアップと復元ができる「ファイル履歴」という便利な機能があります。この機能を支えているのが「File History Service」です。重要なデータを定期的にバックアップし、誤って削除したファイルの復元を可能にする仕組みです。
本記事では、「File History Service」の概要、設定方法、トラブル対処法などを解説します。
目次
サービスの基本情報
- サービス名:File History Service
- 内部名:fhsvc
- 実行ファイル:
svchost.exe
- スタートアップの種類:手動
- 対応OS:Windows 10 / 11
サービスの概要
File History Serviceは、Windowsの「ファイル履歴」機能を制御・管理するサービスです。ユーザーが指定したフォルダー(ドキュメント、画像、デスクトップなど)を定期的にバックアップし、ファイルの過去のバージョンに戻すことができます。
バックアップは外部ドライブやネットワークドライブに保存され、トラブル時の復元に役立ちます。
主な用途と機能
- ファイルの定期バックアップ
1時間ごとなど、設定に応じて自動的にバックアップを実行 - 以前のバージョンの復元
ファイルやフォルダーの「プロパティ」から過去の状態を復元可能 - 外部ストレージとの連携
USBドライブやネットワーク上の共有フォルダーを保存先として利用可能
サービスの設定方法

- スタート →「サービス」と検索してアプリを起動
- 「File History Service」を探す(または「fhsvc」)
- ダブルクリックして「プロパティ」を開き、スタートアップの種類や状態を確認
有効化/無効化の手順
サービスを手動または自動に設定
- サービス一覧から「File History Service」を右クリック →「プロパティ」
- 「スタートアップの種類」を「手動」または「自動」に設定
- 「開始」ボタンをクリックしてサービスを有効にする
無効化する場合
- 「スタートアップの種類」を「無効」に設定し、「停止」ボタンをクリック
推奨設定とその理由
- 推奨設定:手動(ファイル履歴使用時は自動)
理由
- 通常はファイル履歴の設定を有効にしたときのみ起動されるため、「手動」で問題なし
- バックアップ機能を常時使用する場合は「自動」にすることでバックグラウンド処理が安定
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- ファイル履歴が保存されない
- バックアップ先のドライブが認識されない
- ファイル履歴が勝手に停止している
解決手順
- バックアップ先ドライブの確認
→ 外付けドライブやネットワークドライブが正しく接続されているか確認 - サービスの状態確認
→ File History Serviceが実行中か「サービス」アプリで確認 - 「ファイル履歴」設定の再構成
→ 設定 → 更新とセキュリティ → バックアップ →「ドライブの追加」から再設定 - イベントビューアーの確認
→ エラーの詳細ログを確認して原因を特定
関連サービスや補足情報
サービス名 | 役割 | 推奨設定 |
---|---|---|
Volume Shadow Copy | ファイルのスナップショット作成 | 手動 |
Windows Backup | バックアップ全体管理 | 手動または無効(ファイル履歴使用時は不要) |
Plug and Play | 外部ストレージ認識に必要 | 自動 |
FAQセクション
Q1:File History Serviceを無効にしても問題ないですか?
A1: ファイル履歴を使っていない場合は無効でも問題ありません。使用中の場合は無効化しないでください。
Q2:バックアップ先のドライブが見つかりませんと表示されるのはなぜ?
A2: 外部ドライブが外れている、パスが変更された、またはネットワーク共有が切断された可能性があります。
関連リンク
- Windowsサービス管理の基本ガイド
- Volume Shadow Copyサービスの解説
- Microsoft公式 File History 解説ページ
まとめ
File History Serviceは、Windowsのファイル履歴機能を管理するサービスで、データの自動バックアップと復元を支援します。重要なファイルの損失を防ぐために、バックアップ機能とともにこのサービスを適切に設定しておくことが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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