
VLOOKUP関数は、指定した値に対応するデータを表から抽出するために使われる、Excelで最も人気のある関数の一つです。
ただし、通常のVLOOKUPは単一条件での検索に限定されるため、「名前と性別の両方が一致するデータを探したい」といった複数条件の検索には一工夫が必要です。
この記事では以下の内容を詳しく解説します:
- VLOOKUP関数の基本構文と使い方
- 複数条件を扱うテクニック(検索列の作成)
- データ入力規則との組み合わせによるミス防止
目次
VLOOKUP関数とは?
VLOOKUP関数は、縦方向に検索して一致するデータを取得する関数です。
構文
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])
引数の意味
- 検索値:探したい値(例:社員番号など)
- 範囲:検索対象となる表
- 列番号:検索範囲の中で返す列番号(1が左端)
- 検索方法:FALSE(完全一致)を使うのが基本
単一条件でのVLOOKUP使用例

=VLOOKUP(G2,A2:C7,3,FALSE)
この式では、セルG2の値をA列で検索し、対応するC列(3列目)の郵便番号を取得します。
ただし、「同じ名前が複数ある」などのケースでは、一意に特定できないため誤った結果や「#N/A」のエラーが出ることがあります。
複数条件でVLOOKUP関数を使う方法
方法の概要
複数の条件(例:名前+性別)でデータを検索するには、検索用の列を新たに作成する方法が一般的です。
ステップ解説

① 検索用列を作成する
A列(検索用) | B列(名前) | C列(性別) | D列(郵便番号) |
---|---|---|---|
竹内男 | 竹内 | 男 | 123-4567 |
= B2 & C2
といった式で検索列を作成します。
② VLOOKUP関数を修正する
=VLOOKUP(G2&H2, E2:H7, 4, FALSE)
- G2に「名前」、H2に「性別」が入力されていると仮定
- 検索列(E列)が範囲の先頭になるよう設定
データ入力規則と組み合わせる方法
検索値の入力ミスを防ぐため、**データ入力規則(プルダウン)**を併用するのがおすすめです。
手順

① 名前や性別にリストを設定する
- 「データ」タブ → 「データの入力規則」
- 「リスト」を選択
- 「山田,佐藤,田中」のようにカンマ区切りで入力
② 性別にも同様に設定
- 「男,女」と入力し、リストとして選択肢を固定
こうすることで、手入力による表記揺れやスペルミスを防げます。
よくある質問(Q&A)
Q1. VLOOKUPは複数条件に対応していないの?
→ 直接は対応していませんが、検索列を作成すれば実現可能です。
Q2. なぜデータ入力規則を使うの?
→ 入力ミス防止・一貫性のあるデータ入力ができ、関数の安定動作につながります。
Q3. 他に複数条件を扱う方法はある?
→ INDEX
とMATCH
の組み合わせやXLOOKUP
関数(Excel 365以降)も活用できます。
まとめ
VLOOKUP関数はとても便利ですが、複数条件を扱う場合は工夫が必要です。
検索用列を作成して結合キーで検索することで、簡単に複数条件の検索が可能になります。
また、データ入力規則を併用すれば、検索精度も作業効率も向上します。
ぜひこの記事を参考に、実務に活かしてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント
※ コメントは確認後に公開されます。反映まで少し時間がかかる場合があります。