
「IF関数やIFS関数が長くなりすぎて見づらい」「特定の値に応じて異なる処理をスマートに書きたい」
そんな悩みを解決するのが SWITCH関数 です。
SWITCH関数を使えば、1つの値に対して複数の条件を指定し、対応する結果を返す処理が簡単に書けます。
この記事では、SWITCH関数の基本構文と使い方、IF・IFS関数との違い、実務に役立つ例までわかりやすく解説します。
目次
SWITCH関数とは?
- 読み方:スイッチ関数
- 用途:1つの値を条件として評価し、マッチする結果を返す関数
構文
=SWITCH(式, 値1, 結果1, 値2, 結果2, ..., [既定値])
要素 | 内容 |
---|---|
式 | 評価する値(セルや定数) |
値 | 条件(評価対象と比較) |
結果 | 条件に一致したときに返す値 |
既定値(省略可) | どれにも一致しなかったときの結果(指定しないと #N/A エラー) |
基本的な使い方
例1:商品コードに応じた商品名の表示
=SWITCH(A2, "A", "りんご", "B", "バナナ", "C", "みかん", "その他")
→ A2が “B” の場合、「バナナ」と表示されます。
例2:点数に応じて評価を返す

=SWITCH(TRUE, A2>=90, "A", A2>=70, "B", A2>=50, "C", "D")
※TRUE
を使えば IFS関数のような条件分岐も可能です。
IF関数・IFS関数との違い
比較 | IF関数 | IFS関数 | SWITCH関数 |
---|---|---|---|
条件タイプ | 論理式 | 複数の論理式 | 単一の値と比較 |
記述のしやすさ | ネストで複雑になりがち | 条件が多いと長くなる | フラットで見やすい |
推奨用途 | 条件が複雑なとき | 複数の論理条件 | 値に応じて分岐させたいときに最適 |
応用パターン
1. 月番号に応じて月名を表示
=SWITCH(B2, 1, "1月", 2, "2月", 3, "3月", "不明")
→ 数値に応じて特定のラベルを返す処理に最適。
2. TRUEとの組み合わせで論理条件対応
=SWITCH(TRUE, A2>=90, "優秀", A2>=70, "良好", A2>=50, "普通", "要注意")
→ 条件式にも応用可能な柔軟な使い方。
注意点とポイント
注意点 | 解説 |
---|---|
評価値が一致しないとエラーになる | 既定値 を必ず設定しておくと安心(最後に書く) |
評価対象は1つのみ | 同時に複数条件を扱う場合はIFS関数が便利 |
Excel 2016以降で利用可能 | 古いバージョンでは使用できません |
まとめ|SWITCH関数でシンプルな条件分岐を実現しよう
SWITCH関数は、「特定の値に応じて分岐処理をしたい」場合に最適な関数です。
- 複数のIFをすっきり整理できる
- 定数やセルの値に応じて処理を切り替える処理が得意
- TRUEとの組み合わせでIFS風の使い方も可能
可読性・メンテナンス性の高い数式を作りたいときは、ぜひSWITCH関数を活用してみてください。
関連リンク
- 【解説】ExcelのIFS関数とは?複数条件をすっきり書ける方法
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件分岐の基本構文と使い方
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
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