
Excelで「特定の商品かつ地域」「日付と金額が条件を満たす」など、複数の条件に合ったデータを集計したいときに使えるのがSUMIFS関数(サムイフズ関数)です。
SUMIF関数が1つの条件しか扱えないのに対して、SUMIFS関数は2つ以上の条件を同時に指定して合計することができます。
この記事では、SUMIFS関数の構文・使い方・よく使うパターン・応用例(AND/OR条件など)まで、図とともにわかりやすく解説します。
目次
SUMIFS関数とは?
- 読み方:サムイフズ関数
- 用途:複数の条件に合致したセルの合計を求める
- 基本構文:
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, ...)
引数 | 内容 |
---|---|
合計範囲 | 集計する値の範囲 |
条件範囲 | 条件を判定する対象の範囲 |
条件 | 条件の内容(数値、文字列、セル参照 など) |
SUMIFS関数の使い方【基本編】
例題:商品が「たまご」、かつ個数が「2個以上」の売上合計

=SUMIFS(E4:E10, B4:B10, "たまご", C4:C10, ">=2")
- E4:E10 → 合計対象の売上金額
- B4:B10 → 商品名(”たまご”)
- C4:C10 → 個数(2個以上)
この式は、「たまごで、かつ個数が3個以上」の行に該当する金額を合計します。
よく使う条件パターン
1. 数値の範囲を指定(例:100円以上かつ500円以下)
=SUMIFS(E4:E10, E4:E10, ">=100", E4:E10, "<=500")
同じ範囲に複数条件を適用することで、数値の範囲を絞り込めます。
2. 日付条件(例:2024年1月以降)
=SUMIFS(F4:F10, A4:A10, ">=2024/1/1")
条件には 日付の直接指定や、セル参照も使用できます。
3. セル参照を使う
=SUMIFS(E4:E10, B4:B10, G1, C4:C10, G2)
条件部分(G1, G2)を変更するだけで結果が動的に変わるので、柔軟性の高い集計ができます。
応用:AND条件とOR条件の違い
AND条件(標準のSUMIFS構文)
→ すべての条件を満たすデータのみ集計されます。
例:商品が「ちくわ」かつ日付が「2024年以降」
=SUMIFS(E4:E10, B4:B10, "ちくわ", A4:A10, ">=2024/1/1")
OR条件(SUMIFSでは対応不可/SUMの組み合わせで対応)
=SUM(SUMIFS(E4:E10, B4:B10, "ちくわ"), SUMIFS(E4:E10, B4:B10, "たまご"))
「ちくわ または たまご」のような複数条件は、SUMIFSを複数組み合わせることで対応できます。
よくあるエラーと注意点
症状 | 原因と対処 |
---|---|
合計が0になる | 条件が一致していない(全角・半角・スペースなど) |
#VALUE!エラー | 範囲のサイズが異なる場合に発生。各範囲のセル数は一致させる必要あり |
条件の優先順位がわからない | AND条件で全て満たす必要があるため、一部だけ合えばOKではない点に注意 |
まとめ|SUMIFS関数を使いこなせば集計が自由自在
SUMIFS関数は、Excelでの複雑な条件付き集計をシンプルに実現できる強力な関数です。
- 2つ以上の条件を同時に指定できる
- AND条件を扱いやすく、OR条件も工夫すれば対応可能
- セル参照や入力規則と組み合わせれば、さらに実用性アップ
条件が複雑になるほど、SUMIFS関数の強みが活きてきます。
業務や日常の集計作業に、ぜひ取り入れてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】SUMIF関数とは?単一条件での合計方法を解説
- 【図解でわかる】SUMIF関数とSUMIFS関数の違いと使い分け
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件によって処理を分ける使い方と構文の基本
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