
Excelで「必ず切り上げたい」「小数点を繰り上げて表示したい」といった場面はよくあります。
たとえば送料の計算や、10円単位で切り上げたい金額処理など、キリの良い数値に調整したいときに便利なのが ROUNDUP関数(ラウンドアップ関数) です。
この記事では、ROUNDUP関数の基本構文と使い方から、ROUND関数との違い、実際の活用例までわかりやすく解説します。
目次
ROUNDUP関数とは?
- 読み方:ラウンドアップ関数
- 用途:指定した桁数で常に切り上げして数値を丸める関数
- 構文:
=ROUNDUP(数値, 桁数)
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 丸めたい数値やセル |
桁数 | 小数点以下の桁数(0で整数、負の数で10の位など) |
基本的な使い方
例1:小数第1位で切り上げ

=ROUNDUP(3.12, 1)
→ 結果は 3.2
例2:整数に切り上げ(小数を含む)
=ROUNDUP(5.01, 0)
→ 結果は 6
例3:10の位で切り上げ
=ROUNDUP(248, -1)
→ 結果は 250
ROUND関数との違い
関数 | 動作 | 例(7.2, 桁数 0) | 結果 |
---|---|---|---|
ROUND | 四捨五入 | =ROUND(7.2, 0) | 7 |
ROUNDUP | 常に切り上げ | =ROUNDUP(7.2, 0) | 8 |
→ ROUNDUPは「問答無用で切り上げる」のが特徴
応用パターン・実務例
1. 配送料など10円単位で切り上げ
=ROUNDUP(B2, -1)
→ 145 → 150、132 → 140 のように、きれいな金額に丸める
2. パーセンテージの結果を切り上げ
=ROUNDUP(C2*100, 0)
→ 少数パーセントを整数に切り上げて表示
3. 空白対応+IF関数の組み合わせ
=IF(A2="", "", ROUNDUP(A2, 0))
→ 値が空欄なら空白、あれば切り上げ処理
よくあるエラーと注意点
現象 | 原因と対処法 |
---|---|
カウント結果が不自然 | 桁数が想定より上(例:-2 で100単位に)なっていないかチェック |
小数点が残る | 桁数指定が「1以上」だと小数が残るので「0」で整数化を意識 |
ROUNDとの違いがわからない | ROUNDは四捨五入、ROUNDUPは「常に切り上げ」 |
まとめ|ROUNDUP関数で確実な切り上げ処理を自動化
ROUNDUP関数を使えば、常に切り上げ処理を自動化できます。
- 小数点処理、10円単位処理などで活躍
- ROUNDとの違いを理解すれば精度高い計算が可能
- IFや金額系関数と組み合わせれば実務に活かせるシーンが豊富
「必ず上に丸めたい処理」には、迷わずROUNDUPを使ってみましょう。
関連リンク
- 【解説】ExcelのROUND関数とは?四捨五入で数値を丸める方法と使い方の基本
- 【解説】ExcelのROUNDDOWN関数とは?切り捨て処理の使い方
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件で出力を分ける方法
コメント