
Excelで「端数を切り捨てて処理したい」「小数点以下を除きたい」という場面は、金額計算や数値管理でよくあります。
そんなときに使えるのが ROUNDDOWN関数(ラウンドダウン関数) です。
ROUNDDOWN関数を使えば、数値の切り捨て処理を自動化でき、表や帳票の整形にも便利です。
この記事では、ROUNDDOWN関数の構文と使い方、ROUND・ROUNDUPとの違い、実務での活用パターンまでわかりやすく解説します。
目次
ROUNDDOWN関数とは?
- 読み方:ラウンドダウン関数
- 用途:指定した桁数で数値を切り捨てる関数
- 構文:
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 丸めたい数値やセル参照 |
桁数 | 小数点の位置(正:小数、0:整数、負:10の位など) |
基本的な使い方
例1:小数第1位で切り捨て

=ROUNDDOWN(5.78, 1)
→ 結果:5.7
例2:整数で切り捨て(小数点以下を消す)
=ROUNDDOWN(9.9, 0)
→ 結果:9
例3:10の位で切り捨て
=ROUNDDOWN(248, -1)
→ 結果:240
ROUND / ROUNDUPとの違い
関数 | 動作 | 例(7.9, 桁数 0) | 結果 |
---|---|---|---|
ROUND | 四捨五入 | =ROUND(7.9, 0) | 8 |
ROUNDUP | 切り上げ | =ROUNDUP(7.9, 0) | 8 |
ROUNDDOWN | 切り捨て | =ROUNDDOWN(7.9, 0) | 7 |
よく使う応用パターン
1. 100円未満の端数を切り捨てる
=ROUNDDOWN(A2, -2)
→ 1,284円 → 1,200円に切り捨てられます。
2. 小数第2位まで残して処理
=ROUNDDOWN(A2, 2)
→ 3.456 → 3.45
に切り捨て
3. 空白対策+IF関数との組み合わせ
=IF(A2="", "", ROUNDDOWN(A2, 0))
→ 空欄時に余計なゼロ表示を防ぎつつ、数値は切り捨て処理
注意点とエラー対策
問題 | 対処法 |
---|---|
意図しない切り捨て | 負の桁数(例:-2で100の位)を使っていないかチェック |
小数が残る | 桁数を0にすれば整数で返せる |
ROUNDと見た目が同じでも処理が異なる | 常に切り捨てであることを忘れずに使うこと |
まとめ|ROUNDDOWN関数で確実な端数切り捨てを実現
ROUNDDOWN関数は、Excelでの端数処理や数値の整理に便利な関数です。
- 小数・整数・10の位など自由な桁数で切り捨て可能
- ROUNDやROUNDUPとの違いを理解することで処理ミスを防げる
- 実務での金額調整や小数処理にも役立つ
「上げずに削る」処理をしたいときは、迷わずROUNDDOWN関数を活用してみましょう。
関連リンク
- 【解説】ExcelのROUND関数とは?四捨五入で数値を丸める方法
- 【解説】ExcelのROUNDUP関数とは?切り上げで数値を調整する方法
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
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