
Excelで掛け算を行いたいとき、「どうやって計算すればよかったかな?」と迷うことはありませんか?
この記事では、以下の3つの方法を順に解説していきます。
- 掛け算の記号「*(アスタリスク)」を使った計算方法
- PRODUCT関数を使って複数の値を掛け算する方法
- セルを固定して、式を正確にコピーするテクニック
さらに、小数点の表示や四捨五入の方法も紹介しています。さっそく見ていきましょう。
「*(アスタリスク)」で掛け算する方法

アスタリスク(*)は、Excelで最もシンプルに掛け算を行うための記号です。
たとえば、次のような式を使うと掛け算ができます。
=C4*D4*$F$1
C4
:数量D4
:単価$F$1
:固定された消費税率
ここで $F$1
のように「$」を付けると、セルをコピーしても F1 セルが固定されて動きません。
式を下にコピーする方法

セルの右下にある「十字マーク(フィルハンドル)」をドラッグすれば、他の行にも式をコピーできます。
コピー後に正しく計算されていない場合は、「$」が付いていない可能性があります。再確認してみてください。
PRODUCT関数で掛け算する方法

「PRODUCT関数」を使うと、複数の値をまとめて掛け算することができます。
=PRODUCT(C4,D4,$F$1)
この関数では、カンマ区切りで掛け算する対象のセルを指定します。
C4
、D4
、$F$1
の3つの値を掛け合わせます。$F$1
は固定セルのまま維持されるため、コピーしても変わりません。
消費税の掛け算にも使える

=PRODUCT(C4,D4,$E$1)
このように $E$1
に消費税率を入力しておけば、他の行にも同じ計算式を簡単にコピーできます。
ROUND関数で四捨五入する方法

掛け算の結果が小数点付きになる場合、四捨五入して整数にしたいケースもありますよね。
そんなときは「ROUND関数」を組み合わせて使いましょう。
=ROUND(PRODUCT(C4,D4,$F$1), 0)
ROUND(... , 0)
とすることで、小数点以下を0桁(つまり整数)に四捨五入します。- 計算結果がきれいな数字で表示されるようになります。
小数点以下の表示を増やしたい場合

逆に小数を表示したいときは、Excelの「小数点表示の増減」ボタンをクリックして調整しましょう。
セルを固定する方法($記号の使い方)
掛け算に限らず、特定のセルを固定して計算したい場面はよくあります。
Excelでは $(ドル記号)
を使って以下のように設定します。
記号 | 意味 |
---|---|
$F$1 | 列と行の両方を固定する |
$F1 | 列だけ固定(行は可変) |
F$1 | 行だけ固定(列は可変) |
これを理解しておけば、さまざまな計算式で「変わる部分」と「変えたくない部分」をうまくコントロールできます。
よくあるミスと確認ポイント
- 数式がコピーできない →
$
が抜けていないか確認 - 結果がズレる → 参照セルが移動していないかチェック
- 小数点が多すぎる → 表示形式で桁数を調整する
細かいところですが、これらを意識するだけで、エラーの少ないExcel操作ができます。
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まとめ|Excel掛け算の基本をマスターしよう
今回ご紹介した内容をおさらいします。
- 「*(アスタリスク)」でシンプルに掛け算ができる
- PRODUCT関数を使えば複数セルの掛け算も簡単
- セル固定は
$
を使って数式を安定させる - ROUND関数を使えば掛け算結果を四捨五入できる
これらを理解すれば、見積書・請求書など日常業務でも役立つ掛け算スキルがしっかり身につきます。
ぜひ今日から試してみてください。

最後までご覧いただきありがとうございます。
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