
Excelで「最も小さい値を自動で表示したい」と思ったことはありませんか?
たとえば「最低点の抽出」「最小在庫数の確認」「作業時間の最短値」など、最小値の確認は実務でもよく使われる処理です。
そんなときに使えるのが MIN関数。
この記事では、MIN関数の基本構文から、IF関数との組み合わせ、MAX関数との違いまでをわかりやすく解説します。
目次
MIN関数とは?
- 読み方:ミン関数
- 用途:指定範囲の中から最小値(もっとも小さい数値)を返す
構文
=MIN(数値1, [数値2], ...)
- 範囲や数値を指定して、その中で最も小さい数値を抽出できます。
基本的な使い方
例1:セル範囲の最小値を取得

=MIN(B2:B10)
→ B2~B10の中で一番小さい数値を返します。
例2:複数の値を直接指定する
=MIN(45, 88, 23, 67)
→ この場合は「23」が返されます。
応用パターンと関数の組み合わせ
1. IF関数と組み合わせて条件付き出力

=IF(MIN(C2:C10)<50, "要確認", "問題なし")
→ 最小値が50未満なら「要確認」、そうでなければ「問題なし」
2. 条件付きの最小値(MINIFS関数の活用)
=MINIFS(C2:C10, B2:B10, "男性")
→ B列が「男性」の行のみを対象に、C列の最小値を抽出(Excel 2019以降で利用可能)
MAX関数との違い
比較項目 | MIN関数 | MAX関数 |
---|---|---|
機能 | 最小値を返す | 最大値を返す |
用途 | 最低点、最短納期、最少在庫など | 最高点、最大売上、最長作業時間など |
関連関数 | MINIFS, SMALL | MAXIFS, LARGE |
よくある注意点と対処法
問題 | 対処法 |
---|---|
結果が正しく出ない | 数値でなく文字列になっているセルが含まれている可能性あり |
空白が多い | MIN関数は空白を自動で無視するため、安心して使える |
エラー値が混ざっている | IFERROR(MIN(...), "エラーあり") のように対処可能 |
まとめ|MIN関数を使って最小値の把握を自動化しよう
MIN関数は、数値データの中で最小値を瞬時に取り出すことができる便利な関数です。
- MAX関数とのセットで使うと、上下の範囲確認が可能
- IF関数やMINIFS関数と組み合わせれば、条件付きの集計にも対応
- データ分析・工程管理・点数評価など多くの場面で活躍
基本構文を押さえて、ぜひ日常のExcel作業に役立ててみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】ExcelのMAX関数とは?最大値を求める使い方と便利な応用例
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件によって処理を分ける方法
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
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