
「数式がエラーになったときに別の値を表示したい」
「VLOOKUPや割り算で出るエラーをスマートに処理したい」
そんな時に便利なのが ISERROR関数 です。
ISERROR関数は、#DIV/0!、#VALUE!、#NAME?、#REF! など、すべての種類のエラーを検出して TRUE または FALSE を返す関数です。
この記事では、ISERROR関数の基本的な使い方と、IF関数と組み合わせた実践例をわかりやすく解説します。
目次
ISERROR関数とは?
ISERROR関数は、指定した式や関数の結果がエラー(#〜!)になるかどうかを判定する関数です。
■ 構文
=ISERROR(値)
- 値:評価したい数式またはセル
- エラーならTRUE、正常な値ならFALSEを返す
使用例データ(サンプル表)

セル | A列(数式) | B列(数式) | 結果 | 説明 |
---|---|---|---|---|
1 | =1/0 | =ISERROR(A2) | TRUE | #DIV/0! はエラー → TRUE |
2 | =VLOOKUP(X,A:A,1,FALSE) | =ISERROR(A3) | TRUE | 値が見つからず → エラー検出 |
3 | =1+1 | =ISERROR(A4) | FALSE | 正常な計算 → FALSE |
4 | =A1/B1 | =IF(ISERROR(A5), "エラー", A5) | “エラー” | エラー時に文字列を表示 |
活用テクニックと使用例
割り算でのエラー処理
=IF(ISERROR(A2/B2), "計算不可", A2/B2)
→ 割り算が成立しないときに「計算不可」と表示。
VLOOKUPのエラー対策
=IF(ISERROR(VLOOKUP(D2, A2:B10, 2, FALSE)), "該当なし", VLOOKUP(D2, A2:B10, 2, FALSE))
→ 検索に失敗したときに「該当なし」と表示。
エラー箇所だけを目立たせる
条件付き書式で =ISERROR(A1)
を指定 → エラーセルに色を付けて見つけやすくする。
ISERRORと他のエラー関数の違い
関数名 | 判定対象 | 特徴 |
---|---|---|
ISERROR | すべてのエラー | #N/A含む |
ISERR | #N/Aを除くすべてのエラー | #N/A はFALSEになる |
ISNA | #N/Aエラーのみ | VLOOKUP失敗などに特化 |
IFERROR | 値 or エラー時の代替を返す | ISERROR+IFの簡略版(推奨) |
注意点と特徴
- ISERRORはすべてのエラーをTRUEとして扱います(#N/A、#DIV/0! など)
- 使いすぎると本来のエラー内容が見えなくなる可能性あり
- エラーの種類を区別したい場合は
ISNA
やERROR.TYPE
を使うと便利 - Excel 2007以降は
IFERROR
を使う方がシンプルでおすすめ
まとめ:ISERROR関数でエラー処理をシンプルに!
- ISERROR関数は数式結果がエラーかどうかを判定する便利な関数
- IF関数と組み合わせることで、「エラーなら○○、それ以外は××」という分岐処理が簡単に書ける
- 割り算・VLOOKUP・リンク切れなど、エラーが発生しやすい処理のカバーに最適
「エラーをどう処理するか」でExcelの完成度は大きく変わります。
ISERROR関数を使いこなして、見やすく正確なシート作りを目指しましょう!

最後までお読みいただきありがとうございます。
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