
Excelで「小数点以下を切り捨てて整数だけを使いたい」ことはありませんか?
たとえば、商品数の集計、回数の算出、月数の計算などでは、小数を無視して整数だけが必要になるケースが多くあります。
そんなときに便利なのが INT関数(整数化関数) です。
この記事では、INT関数の基本構文から使い方、ROUNDDOWNとの違い、注意点までわかりやすく紹介します。
目次
INT関数とは?
- 読み方:イント関数
- 用途:小数点以下を切り捨てて整数部分のみを返す関数
構文
=INT(数値)
- 数値に含まれる小数点以下の値をすべて切り捨て、整数値だけを返します。
基本的な使い方
例1:小数を整数に変換

=INT(5.8)
→ 結果:5
例2:セル参照で処理
=INT(A2)
→ A2が「9.99」の場合 → 9
を返します。
INT関数とROUNDDOWN関数の違い
比較項目 | INT関数 | ROUNDDOWN関数 |
---|---|---|
動作 | 常に負の方向に切り捨て | 指定した桁数で切り捨て |
負の数の扱い | -2.3 → -3 | -2.3 → -2(0に近づける) |
対象 | 常に整数返す | 桁数を調整できる |
よくある応用パターン
1. 日数や月数を整数で求める
=INT(DATEDIF(A1,B1,"D")/30)
→ 期間からおおよその「月数」を整数で算出
2. 商品セットの計算(例:5個で1セット)
=INT(A2/5)
→ 23個の商品を「5個で1セット」としてカウント → 4セット
3. 賃貸の月割り計算などの端数処理に
=INT(B2/1000)*1000
→ 1,489 → 1,000 など、千円単位で切り捨て
注意点とエラー対策
注意点 | 対応策 |
---|---|
負の値は「0に近づく」ではなく「より小さい値」に切り捨てられる | 負の数に対しては ROUNDDOWN を使うとよい場合もある |
小数点以下が残ると思っていた | INT関数は常に整数のみを返します |
切り捨て方の違いで誤差が出る | 計算ロジックの目的に応じて関数を選ぶことが大切 |
まとめ|INT関数で整数だけを正確に抽出しよう
INT関数は、Excelで小数点以下を切り捨てて整数だけを取り出したいときに使える基本関数です。
- 小数の除去、日数の計算、数量・回数の処理に便利
- ROUNDDOWN関数との違い(特に負の数の扱い)に注意
- 実務では「端数の無視」や「概算処理」に多用される
ROUND系とあわせて使い分けることで、より正確で柔軟な数値処理が実現できます。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】ExcelのROUNDDOWN関数とは?切り捨て処理の使い方
- 【解説】ExcelのROUND関数とは?四捨五入で数値を丸める方法
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
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