
Excelで「ある条件のときは○○、それ以外のときは××」というように、条件によって処理や表示を切り替えたい場面は多くあります。
そんなときに活躍するのが IF関数(イフ関数) です。
IF関数を使えば、数値・文字列・判定結果などに応じて、セルの表示内容を自由にコントロールできます。
この記事では、IF関数の基本構文から、数値や文字列を使った判定方法、ネスト(入れ子)やAND/ORとの組み合わせまで、わかりやすく解説します。
目次
IF関数とは?
- 読み方:イフ関数
- 用途:条件に応じて処理や表示内容を分岐する関数
- 構文:
=IF(論理式, 真の場合の値, 偽の場合の値)
引数 | 意味 |
---|---|
論理式 | 条件式(例:A1>70) |
真の場合の値 | 条件が成立したときの表示・処理 |
偽の場合の値 | 条件が成立しなかったときの表示・処理 |
IF関数の基本的な使い方
例1:点数が70点以上なら「合格」、それ以外は「不合格」

=IF(A2>=70, "合格", "不合格")
- A2セルの値が70以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示します。
例2:数値の計算式を分ける
=IF(B2>=1000, B2*0.9, B2)
- B2が1000以上なら10%割引価格を表示、それ以外なら通常価格を表示します。
よく使う応用パターン
1. 複数条件を使いたい(AND関数との組み合わせ)
=IF(AND(A2>=70, B2="女性"), "対象", "対象外")
- 2つ以上の条件をすべて満たす場合にのみ「対象」と表示
2. いずれかの条件を満たせばOK(OR関数との組み合わせ)
=IF(OR(A2="男性", B2="女性"), "該当", "非該当")
- どちらかの条件が一致すれば「該当」
3. 入れ子(ネスト)で複数の判定
=IF(A2>=90, "A", IF(A2>=70, "B", "C"))
- A2が90点以上:A評価、70点以上:B評価、それ未満:C評価
よくあるエラーと注意点
エラー・問題 | 原因・対策 |
---|---|
#NAME? エラー | "合格" などの文字列を "(ダブルクォーテーション) で囲んでいない |
表示が空白になる | 偽の場合の値を省略している、またはエラー値を条件にしている |
条件が効かない | 演算子(>= 、= など)やデータ型の誤り(例:”100″ が文字列扱い) |
まとめ|IF関数で処理の分岐を自動化しよう
IF関数は、Excelの中でも非常に使用頻度の高い基本関数のひとつです。
- 条件に応じた動的な表示や処理分岐が可能
- AND・OR・入れ子と組み合わせれば、複雑な判定にも対応可能
- 数値判定・文字列判定・入力ミスのチェックなど、実務の様々な場面で活躍
まずはシンプルな条件から試してみて、徐々に複数条件やネストへ応用を広げていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】AND関数とOR関数の違いと組み合わせ方
- 【解説】ExcelのCOUNTIF関数とは?条件に合う件数をカウント
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
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