
「条件が1つだけじゃ足りない…」
そんなときに活躍するのが COUNTIFS関数(カウントイフズ関数) です。
ExcelのCOUNTIF関数は1つの条件だけを指定できますが、COUNTIFS関数を使えば「性別が女性かつ点数が80点以上」のような複数の条件に一致するセルの件数を簡単にカウントできます。
この記事では、COUNTIFS関数の基本構文、よく使う条件パターン、COUNTIFとの違い、AND・OR条件の使い分けまで解説します。
目次
COUNTIFS関数とは?
- 読み方:カウントイフズ関数
- 用途:複数の条件に一致するセルの数をカウント
- 構文:
=COUNTIFS(範囲1, 条件1, 範囲2, 条件2, ...)
引数 | 説明 |
---|---|
範囲1 | 条件1の対象となるセル範囲 |
条件1 | 範囲1に対する判定条件 |
範囲2・条件2 | 複数条件がある場合に追加で指定 |
COUNTIFS関数の使い方【基本編】
例1:性別が「女性」かつ点数が「70点以上」の人数をカウント

=COUNTIFS(B2:B10, "女性", C2:C10, ">=70")
- B列:性別
- C列:点数
- 2つの条件を同時に満たすセル数をカウント
よく使う応用パターン
1. 数値の範囲を指定(例:80点以上かつ100点以下)
=COUNTIFS(C2:C10, ">=80", C2:C10, "<=100")
→ 同じ範囲に2つの条件を設定して、範囲内の数値だけを集計できます。
2. 日付条件でカウントする
=COUNTIFS(A2:A10, ">=2024/01/01", A2:A10, "<=2024/12/31")
→ 年間のデータや月間の集計に便利です。
3. セル参照を使う
=COUNTIFS(B2:B10, G1, C2:C10, ">=" & G2)
→ 条件をセルで管理することで、フィルタのように柔軟な集計が可能になります。
COUNTIF関数との違い
比較項目 | COUNTIF関数 | COUNTIFS関数 |
---|---|---|
条件数 | 1つのみ | 複数条件に対応 |
代表用途 | 「80点以上の人数」など | 「女性で80点以上の人数」など |
応用性 | 基本的な集計に便利 | 実務的な集計に最適(AND条件向き) |
AND条件とOR条件の使い分け
AND条件(標準のCOUNTIFS構文)
→ すべての条件に一致するセルだけがカウントされる
=COUNTIFS(B2:B10, "女性", C2:C10, ">=80")
OR条件にしたい場合(COUNTIFSでは直接対応不可)
=COUNTIFS(B2:B10, "女性") + COUNTIFS(B2:B10, "男性")
→ OR条件(「女性または男性」など)は関数の合計で実現可能
よくあるエラーと注意点
エラー内容 | 原因と解決策 |
---|---|
カウントが0になる | 範囲・条件にミスマッチがある可能性(全角・空白・型など) |
#VALUE! エラー | 各範囲のサイズが一致していない(行数・列数を確認) |
セル参照が動かない | 絶対参照($A$1 )が必要な場面もあるため見直すとよい |
まとめ|複数条件の集計にはCOUNTIFS関数が最適
COUNTIFS関数を使えば、複数の条件を同時に満たすデータだけを正確に集計できます。
- AND条件による細かな分析が可能
- セル参照や数式との組み合わせで柔軟性アップ
- COUNTIF関数との違いを理解して使い分ければ、集計の幅が大きく広がる
特に、実務での売上分析・アンケート集計・条件別レポート作成などで力を発揮する関数です。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】ExcelのCOUNTIF関数とは?条件に合う件数をカウント
- 【比較】COUNT関数とCOUNTIF関数の違いと使い方まとめ
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件に応じて処理を分ける方法
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