
日々の業務やデータ分析の中で「平均値」を求めるシーンは多くあります。
Excelには、単純な平均だけでなく、特定の条件を満たすデータに絞って平均を出すための関数も用意されています。
この記事では、以下のような場面で役立つ関数と使い方を、図解付きで解説します。
- データ全体の平均を求めたいとき
- 条件を指定して平均を出したいとき
- 複数条件を組み合わせて平均を求めたいとき
目次
AVERAGE関数とは?基本の使い方
Excelで平均値を求める際に最もよく使われるのが =AVERAGE
関数です。
指定したセル範囲の数値を合計し、その個数で割った値を返してくれます。
■ 基本構文
=AVERAGE(数値1, [数値2], …)
■ セル範囲の指定方法

- コロン(:) を使うと、連続したセル範囲を指定できます
例:=AVERAGE(B5:B16)
- カンマ(,) を使うと、離れたセルを個別に指定できます
例:=AVERAGE(B5, B7, B10)
■ 実際の操作手順
- 平均を表示させたいセルを選択
=AVERAGE(
と入力- 対象の範囲またはセルを指定(クリックでもOK)
- カッコを閉じてEnter
ポイント: 飛び飛びのセルを平均したいときはカンマ区切りが便利です。
条件付きの平均を求めたいとき
「特定の月だけ」「ある条件を満たす行だけ」など、平均値を条件付きで求めたい場合は、AVERAGEIF
または AVERAGEIFS
を使います。
AVERAGEIF関数の使い方(条件1つ)
■ 構文
=AVERAGEIF(範囲, 条件, 平均対象範囲)
■ 使用例

「1月の電気代の平均を出したい場合」
=AVERAGEIF(B5:B40, "1月", C5:C40)
■ 操作手順
- 条件を調べる範囲(例:月)を指定
- 条件(例:”1月” またはセル参照)を設定
- 平均を出したい範囲を指定
補足: 条件をセルで管理しておくと、値を変えるだけで結果が自動更新され便利です。
AVERAGEIFS関数の使い方(複数条件)
■ 構文
=AVERAGEIFS(平均対象範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …)
■ 使用例

「1月、バス利用の売上の平均」
=AVERAGEIFS(D5:D40, B5:B40, "1月", C5:C40, "バス")
■ 操作手順
- 平均対象の範囲を指定(例:売上)
- 条件範囲1と条件1を指定(例:月 = “1月”)
- 条件範囲2と条件2を指定(例:移動手段 = “バス”)
AVERAGEIFS
は使えます。複数条件の予定があるなら最初からこちらを使ってもOKです。
よくある質問(FAQ)
Q. AVERAGEとAVERAGEIFはどう使い分ける?
- 単純な平均 →
AVERAGE
- 条件を1つ指定 →
AVERAGEIF
- 条件を複数指定 →
AVERAGEIFS
Q. セル範囲の指定でエラーになる原因は?
- コロン(:)とカンマ(,)の使い方を間違えている
- 空白や文字列を含んだ範囲を指定している
- 条件と対象範囲の行数が一致していない
Q. 複数条件で誤った結果になるときは?
AVERAGEIFSでは、各条件範囲のサイズが一致していないと正しく計算されません。
また、条件の指定ミス(例:”1月 ” ←末尾にスペース)も誤動作の原因になります。
まとめ
- AVERAGE関数は、基本的な平均値の計算に最適です。
- AVERAGEIF関数は、1つの条件で平均値を求めたいときに便利。
- AVERAGEIFS関数は、複数の条件を組み合わせて集計できます。
- セル範囲の指定ミスに注意すれば、どの関数も簡単に使えます。
これらの関数を使い分けることで、日々のExcel作業がより効率的になり、データの正確な分析に繋がります。

最後までご覧いただきありがとうございます。
コメント