
Excelで「複数の条件を同時にチェックしたい」ときに使えるのが AND関数 と OR関数 です。
たとえば「売上が100以上かつ在庫が10以上」「性別が女性または70点以上」など、複数条件を判定する際に大活躍します。
この記事では、AND関数とOR関数の違いや構文の基本から、IF関数との組み合わせによる実用的な使い方まで図解でわかりやすく紹介します。
目次
AND関数とは?
- 読み方:アンド関数
- 機能:すべての条件が「真(TRUE)」の場合のみ TRUE を返す
構文
=AND(条件1, 条件2, ...)
使用例

=AND(A2>=80, B2="女性")
→ A2が80以上 かつ B2が「女性」である場合に TRUE を返す。
OR関数とは?
- 読み方:オア関数
- 機能:いずれか1つでも条件が「真(TRUE)」であれば TRUE を返す
構文
=OR(条件1, 条件2, ...)
使用例

=OR(A2>=80, B2="女性")
→ A2が80以上 または B2が「女性」のいずれかを満たせば TRUE を返す。
AND関数とOR関数の違い
比較項目 | AND関数 | OR関数 |
---|---|---|
条件の評価方法 | すべての条件がTRUEでなければFALSE | 1つでもTRUEならTRUE |
用途例 | 「全ての条件に合致したら合格」 | 「どれか1つでも合致すれば対象」 |
組み合わせ先 | 主にIF関数と併用して条件分岐に使う |
IF関数と組み合わせた実例
例1:AND関数と組み合わせ
=IF(AND(A2>=80, B2="女性"), "合格", "不合格")
→ 80点以上 かつ 女性なら「合格」、それ以外は「不合格」
例2:OR関数と組み合わせ
=IF(OR(A2>=80, B2="女性"), "特典対象", "対象外")
→ 80点以上 または 女性なら「特典対象」
よくあるエラーと注意点
現象 | 原因・対策 |
---|---|
結果が常にFALSEになる | 演算子ミスやデータ型の違い(文字列 vs 数値)に注意 |
IFと組み合わせた際の挙動がおかしい | AND/OR の括弧閉じ忘れ・条件が逆になっていないか確認 |
「TRUE」「FALSE」が表示される | IF関数を使って出力内容を制御するのがおすすめ |
まとめ|ANDとORの違いを理解して正確な条件分岐を
AND関数とOR関数は、複数の条件を判断するときの基本ツールです。
IF関数と組み合わせれば、柔軟な条件分岐処理が可能になります。
- AND関数は「すべての条件を満たすか」をチェック
- OR関数は「いずれかの条件を満たすか」をチェック
- IF関数との組み合わせで実務の条件処理を自動化できる
基本構文を理解し、場面に応じて使い分けましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
関連リンク
- 【解説】ExcelのIF関数とは?条件によって処理を分ける使い方と構文の基本
- Excel関数一覧|よく使う関数まとめ
- 【解説】COUNTIFS関数とは?複数条件でセルをカウントする方法
- 【図解】IF関数ネストの基本と複雑な条件分岐の書き方
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