
Windowsの診断機能には複数のバックグラウンドサービスが関与していますが、その中でもシステム権限で診断を実行する重要な役割を担うのが「Diagnostic System Host」です。このサービスが正常に動作していないと、トラブルシューティングが途中で止まったり、問題の修復ができないことがあります。
この記事では、「Diagnostic System Host」の基本的な機能、設定方法、トラブル発生時の対処法をわかりやすく解説します。
目次
サービスの基本情報
- サービス名:Diagnostic System Host
- 内部名:WdiSystemHost
- 実行ファイル:
svchost.exe
- スタートアップの種類:手動
- 対応OS:Windows 10 / 11
サービスの概要
Diagnostic System Hostは、Windows診断機能の一環として、システムレベルでのトラブル診断をホストするサービスです。これにより、管理者権限が必要な診断タスクや、より高度な修復処理が実行されます。
主な用途と機能
- システムレベルの診断処理を担当
標準ユーザーでは実行できない診断アクションを安全に処理 - トラブルシューティング機能の補助
Diagnostic Policy ServiceやDiagnostic Execution Serviceとの連携で動作 - バックグラウンドでのログ取得やエラーチェック
問題発生時に自動で記録を残す補助的な役割も持つ
サービスの設定方法

- 「スタート」→「サービス」と検索してアプリを開く
- 一覧から「Diagnostic System Host」を選択
- ダブルクリックして「プロパティ」を開き、状態とスタートアップの種類を確認
有効化/無効化の手順
トラブルシューティング機能の一部が使用できなくなるため、無効化は非推奨です。
- 「Diagnostic System Host」を右クリックして「プロパティ」を開く
- 「スタートアップの種類」を「手動」に設定(通常)
- 状態が停止中の場合は「開始」をクリック
推奨設定とその理由
- 推奨設定:手動
- 理由: 通常は診断が必要になったときに自動で起動されるため、常時起動は不要。ただし無効化すると診断処理に失敗する場合があります。
よくあるトラブルと対処法
トラブル事例
- トラブルシューティングが完了しない
- 「一部の診断サービスが使用できません」と表示される
- 管理者権限の診断が途中で止まる
解決手順
- Diagnostic System Hostの再起動
サービスが停止していないか確認し、必要に応じて「開始」 - sfc /scannowでシステムファイル修復
管理者モードのコマンドプロンプトで以下を実行sfc /scannow
- DISMでの修復実行
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- Windows Updateの適用
修復や更新が含まれている場合もあるため、最新の状態に保つ
関連サービスや補足情報
サービス名 | 役割 | 推奨設定 |
---|---|---|
Diagnostic Policy Service | 診断ポリシーの管理 | 自動 |
Diagnostic Execution Service | 診断処理の実行 | 手動 |
Diagnostic Service Host | ローカルサービスでの診断実行 | 手動 |
FAQセクション
Q1:Diagnostic System Hostが停止していると何が起きますか?
A1: 一部の診断処理(特にシステムレベル)が正常に実行されなくなり、トラブルシューティングが中断されることがあります。
Q2:無効にしても問題ないですか?
A2: 一時的には問題がないように見える場合もありますが、診断機能が不完全になる可能性があるため、無効化は推奨されません。
関連リンク
まとめ
Diagnostic System Hostは、Windowsのトラブルシューティングにおいてシステムレベルの診断をホストする重要なサービスです。普段は意識する必要はありませんが、診断が動作しない場合やエラーが出る場合は、このサービスの状態確認がトラブル解決の鍵となります。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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