
Windowsで不要なファイルを削除するとき、多くの人が使っているのが del
コマンドです。しかし実は、erase
という似たコマンドも存在します。見た目も使い方もほとんど同じに見えるこれらのコマンドですが、どのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、del
とerase
の違いや共通点を丁寧に比較しながら、それぞれの使いどころについて解説していきます。ファイル削除コマンドを正しく使いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
delとeraseは何が違う?
まず結論から言うと、del
とerase
は基本的に同じコマンドです。どちらを使っても、指定したファイルを削除するという動作に違いはありません。実際、以下のようなコマンドはどちらも同じ結果になります。
del test.txt
erase test.txt
上記のように、どちらもtest.txt
というファイルを削除します。構文の違いもなく、オプションも共通で使えるため、機能面ではほとんど区別されていません。
では、なぜ2種類のコマンドが存在するのでしょうか?
それは、歴史的な背景に理由があります。
コマンドの歴史と背景
erase
は、MS-DOS時代から存在していた古いコマンドです。一方のdel
も同様に古くからありますが、Windowsが普及するにつれてdel
の方が一般的になっていきました。
実際、現在のMicrosoft公式ドキュメントやヘルプでも、多くの場面でdel
が例として用いられています。つまり、erase
は残っているものの、現在ではdel
の方が推奨されているというのが実情です。
実際の使い分けは?
ここまで読んで、「じゃあどっちを使えばいいの?」と思った方も多いでしょう。明確な答えは、迷ったらdel
を使うのがベストです。
現代のWindows環境では、スクリプトやバッチファイル、公式の説明文など、あらゆる場面でdel
が使われています。そのため、他の人とコードを共有する場合でも、del
を使っておいた方が誤解がなく、安心です。
ただし、erase
を使ってはいけないというわけではありません。今でも有効なコマンドであり、動作に違いが出ることもほとんどありません。過去のスクリプトや古い資料に合わせたいときには、erase
を使っても問題ありません。
他の削除系コマンドとの違い
ファイル削除に使えるコマンドは、del
やerase
以外にもいくつかあります。
たとえば、フォルダを削除したい場合は rmdir
を使います。これはdel
では削除できないディレクトリ(フォルダ)専用のコマンドです。また、PowerShellでは Remove-Item
というより柔軟なコマンドがあり、ファイル・フォルダの両方を削除できます。
このように、目的に応じてコマンドを選ぶことも大切です。
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まとめ
del
とerase
は、どちらもWindowsでファイルを削除するためのコマンドで、構文や挙動にほとんど違いはありません。
ただ、現在はdel
の使用が主流となっており、公式ドキュメントや他の技術者との共有を考えるなら、del
を使うのが無難です。
「どちらでも動くけど、見慣れているほうを使った方がトラブルは少ない」
そんな感覚で覚えておくと良いでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事は「【解説】delコマンドの使い方とファイル削除の基本」の関連コンテンツです。
詳しくはピラーページをご覧ください。
→ delコマンドの基本と活用方法を見る
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