
Windowsを安全かつ快適に使い続けるには、定期的な更新が欠かせません。なかでも毎月配信される「累積更新プログラム(LCU)」は、OSの不具合修正やセキュリティ強化の中核を担っています。
しかし、「更新が多すぎて違いがわからない」「どれを適用すればいいの?」という声も少なくありません。
この記事では、LCUとは何か、どのように機能しているのか、適用方法や注意点、不具合時の対応策までをわかりやすく解説します。
目次
累積更新プログラム(LCU)とは?
定義と基本概要
LCU(Cumulative Update)は、過去の更新内容をすべて含んだアップデートパッケージです。つまり、最新のLCUを1つインストールするだけで、過去の更新もすべて適用された状態になります。
LCUの主な内容
- セキュリティパッチ
- 機能の改善
- バグ修正
- サービススタック更新プログラム(SSU)を内包することも
以前の更新方法との違い
従来型(Windows 7以前)
- パッチが個別に提供され、適用漏れや不整合が起きやすかった
LCU導入後(Windows 10以降)
- 過去の修正をすべて含むため、1つの更新で完結
- システムの一貫性が保たれ、不具合も減少
- 管理や展開が簡単に(企業ユーザーにも好評)
LCUの適用方法
通常の適用(自動更新)

- 「設定」→「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 対象のLCUが自動的に検出・ダウンロードされ、再起動後に適用
手動インストール(.msuファイルを使用)

- Microsoft Update カタログ(catalog.update.microsoft.com)にアクセス
- 対象のLCU番号(例:KB5055523)で検索
- 環境に合わせた.msuファイルをダウンロード
- ダブルクリックしてインストールを実行
よくある不具合とその対処法
1. インストール失敗(例:0x800f0905、0x800704ec)
対処法
sfc /scannow
でシステム整合性の確認DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
でWindowsイメージの修復- Update AssistantまたはMedia Creation Toolでの更新再実行
2. 適用後の不具合(アプリの不具合・ログイン不可など)
対処法
- Microsoftの既知の問題リストを確認
- 一時的な回避策を利用
- やむを得ない場合はアンインストール(※セキュリティリスクを考慮)
FAQ(よくある質問)
Q1:過去の更新をすべて適用しないといけないですか?
A:いいえ。LCUはすべての更新を内包しているため、最新のLCUのみをインストールすれば問題ありません。
Q2:LCUとSSUの違いは?
A:LCUはOS本体の機能や修正を含む更新、SSUは更新システム自体を支える更新です。最近はLCUにSSUが含まれているケースが多く、ユーザーが意識する必要は少なくなっています。
Q3:LCUの確認方法は?
A:「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」で確認できます。適用されたKB番号が表示されます。
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まとめ
累積更新プログラム(LCU)は、Windowsの安定性とセキュリティを保つために欠かせない存在です。最新のLCUを適用することで、過去のすべての修正が反映され、システムの一貫性と安全性が確保されます。
不具合が起きた場合でも、安易にアンインストールせず、まずは回避策や公式情報をチェックすることが大切です。正しく理解して適用することで、トラブルを防ぎながら快適なWindows環境を維持できます。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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