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start コマンドとは?
start コマンドは、Windows環境でプログラムやファイルを簡単に起動するための便利なコマンドです。新しいコマンドプロンプトウィンドウを開いたり、任意のアプリケーション、ウェブサイト、ファイルを実行できます。また、ファイルの関連付けを利用して、特定のアプリケーションでファイルを開くこともできます。
主な用途
- プログラムの起動: コマンドラインからソフトウェアを実行。
- ウェブページの開封: ブラウザで指定のURLを開く。
- ファイルのオープン: テキストファイルやPDFなど、特定のプログラムでファイルを開く。
start コマンドの使い方
start コマンドを使用すると、指定したプログラムやファイルを新しいウィンドウで実行できます。コマンドプロンプトから複数のアプリケーションを起動したり、URLを開いたりするのに非常に便利です。
基本構文
start [オプション] <プログラム名またはファイル名>主なオプション一覧
| オプション | 説明 |
|---|---|
/D <パス> | 指定されたディレクトリで実行します。 |
/I | 呼び出し元の環境設定を無視して、新しい環境でプログラムを起動します。 |
/MIN | 最小化状態でプログラムを起動します。 |
/MAX | 最大化状態でプログラムを起動します。 |
/WAIT | プログラムが終了するまで待機します。 |
/B | プログラムを新しいウィンドウではなく、現在のウィンドウで起動します。 |
/REALTIME | プログラムをリアルタイム優先で起動します。 |
/? | コマンドのヘルプを表示します。 |
使用例
1. アプリケーションの起動
start notepad.exe- 説明:
Notepad(メモ帳)を起動します。
2. ウェブサイトを開く
start https://www.example.com- 説明: デフォルトのブラウザで指定したURLを開きます。
3. 特定のディレクトリでプログラムを実行
start /D "C:\Program Files\MyApp" MyApp.exe- 説明:
C:\Program Files\MyAppディレクトリ内のMyApp.exeを起動します。
4. ファイルを関連付けられたプログラムで開く
start document.pdf- 説明: デフォルトで設定されているPDFビューアで
document.pdfを開きます。
5. プログラムが終了するまで待機して実行
start /WAIT notepad.exe- 説明: メモ帳が終了するまでコマンドプロンプトが待機します。これは、プログラムが終了してから次のコマンドを実行したい場合に有効です。
6. ウィンドウを最大化してプログラムを起動
start /MAX notepad.exe- 説明: メモ帳を最大化して起動します。
start コマンドの活用例
1. バッチ処理で複数のアプリケーションを同時に起動
バッチファイルを作成して、複数のプログラムを同時に実行することができます。
@echo off
start notepad.exe
start calc.exe- 説明: このバッチファイルを実行すると、メモ帳と電卓が同時に起動します。
2. ウェブブラウザで複数のサイトを一度に開く
@echo off
start https://www.google.com
start https://www.example.com- 説明: 2つのウェブサイトをデフォルトのブラウザで同時に開くことができます。
3. プログラムが終了するまで後続の処理を待機
@echo off
start /WAIT notepad.exe
echo メモ帳が終了しました。- 説明: メモ帳を起動し、終了するまで待機してから、次のメッセージを表示します。
start コマンドを使う際の注意点
- パスの指定: プログラムやファイルのパスにスペースが含まれている場合は、パス全体をダブルクオーテーション(
" ")で囲む必要があります。例えば、start "C:\Program Files\MyApp\app.exe"のように記述します。 - WAITオプション:
start /WAITオプションを使うと、指定したプログラムが終了するまでコマンドプロンプトが待機しますが、対話的なアプリケーションの場合は注意が必要です。例えば、GUIアプリケーションが長時間実行されると、待機時間が長くなるため、スクリプトの効率を損なうことがあります。 - 最大化・最小化オプション:
/MINおよび/MAXオプションを使用することで、ウィンドウの状態を指定してプログラムを起動できます。ウィンドウのレイアウトや画面スペースを効率的に活用したい場合に便利です。
関連コマンド
- taskkill コマンドの使い方: 実行中のプロセスを終了するための
taskkillコマンドについて詳しく解説します。 - schtasks コマンドの使い方: タスクスケジューラをコマンドラインから操作する
schtasksコマンドについて学びましょう。
まとめ
start コマンドは、Windowsでプログラムやファイルを簡単に起動するための強力なツールです。オプションを駆使することで、ウィンドウの状態や待機時間をコントロールしながら、様々なアプリケーションやファイルを効率的に操作できます。バッチファイルの中で複数のプログラムを自動的に起動する場面や、ファイルの関連付けを活用してシンプルにファイルを開くシーンなど、幅広く活用することが可能です。
Tamaglo最後までお読みいただきありがとうございます。
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