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【解説】sfc コマンドの使い方 | システムファイルを修復するWindowsの基本コマンド

目次

sfc コマンドとは?

sfc(System File Checker)は、Windowsに標準で搭載されているシステムファイルの修復ツールです。システムファイルが破損したり、欠落したりした場合、このコマンドを使って、Windowsが自動的にシステムファイルをスキャンし、必要に応じて修復します。特にシステムの安定性に関わる問題が発生した際に非常に便利です。

sfc コマンドの基本的な使い方

sfc コマンドを使って、システムファイルの検査と修復を行います。ここでは、その使い方を順を追って説明します。

1. システムファイルの検査

まず、sfc コマンドを実行してシステムファイルを検査します。この検査により、破損や欠落しているファイルがないかを確認できます。

基本構文

sfc /scannow

使用例

sfc /scannow
  • 説明: システム内のすべての保護されたファイルをスキャンし、破損しているファイルがあれば自動的に修復します。このコマンドは、管理者権限で実行する必要があります。

2. 特定のファイルをスキャンする

すべてのシステムファイルではなく、特定のファイルのみをスキャンしたい場合は、次のオプションを使います。

基本構文

sfc /verifyfile=<ファイルパス>

使用例

sfc /verifyfile=C:\Windows\System32\kernel32.dll
  • 説明: 特定のファイル(ここでは kernel32.dll)が破損していないかを検査します。ただし、修復は行いません。

3. 指定されたドライブをスキャンする

システムドライブ以外のドライブ上のファイルをスキャンすることも可能です。

基本構文

sfc /scanfile=<ファイルパス>

使用例

sfc /scanfile=D:\MyFiles\SystemFile.dll
  • 説明: 指定されたパスのファイルをスキャンし、破損している場合は修復を試みます。

4. キャッシュファイルから修復する

システムファイルの修復が正常に行えなかった場合、sfc コマンドは、キャッシュに格納されているコピーを使用して修復を試みます。

基本構文

sfc /scanfile=<ファイルパス> /offbootdir=<システムドライブ> /offwindir=<Windowsディレクトリ>

使用例

sfc /scanfile=C:\Windows\System32\kernel32.dll /offbootdir=C:\ /offwindir=C:\Windows
  • 説明: 指定されたオフラインのシステムファイルをスキャンして修復します。

sfc コマンドのオプション

sfc コマンドにはいくつかのオプションがあり、必要に応じて柔軟に使用できます。

オプション説明
/scannowすべての保護されたシステムファイルをスキャンし、自動的に修復を行います。
/verifyonlyファイルのスキャンのみを行い、修復は行いません。
/scanfile特定のファイルのみをスキャンし、修復します。
/verifyfile特定のファイルのみをスキャンし、修復は行いません。
/offbootdirオフラインのシステムでシステムファイルの修復を行う際に使用します。
/offwindirオフラインのWindowsディレクトリを指定してスキャンします。

sfc コマンドの活用例

1. システムトラブルの解決

システムが不安定な場合や、特定のアプリケーションが動作しなくなった場合に sfc /scannow を実行することで、多くの場合は問題が解決します。

2. Windows Update後の不具合対応

Windowsのアップデート後にシステムが正常に動作しない場合、システムファイルが破損している可能性があります。sfc コマンドを実行して修復することで、アップデート後の問題が解消されることがあります。

3. ソフトウェアのインストールエラーの解決

特定のソフトウェアのインストールや実行にエラーが発生する場合、システムファイルの破損が原因の可能性があります。sfc コマンドでファイルをスキャンし、修復することでエラーが解消される場合があります。

sfc コマンドとDISM コマンドの違い

sfc コマンドはシステムファイルの破損を検出して修復しますが、破損がひどい場合にはDISM コマンドを併用することが推奨されます。DISM(Deployment Imaging Service and Management Tool)は、より深いレベルでシステムイメージを修復するため、sfc コマンドで修復できなかった場合に有効です。

使用例: DISM と sfc の併用

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
  • 説明: DISM コマンドでシステムイメージを修復した後、sfc /scannow を実行してシステムファイルの修復を完了します。

sfc コマンドを使用する際の注意点

  • 管理者権限で実行: sfc コマンドは、管理者権限で実行する必要があります。管理者としてコマンドプロンプトを起動してからコマンドを入力してください。
  • 修復に時間がかかる場合がある: sfc コマンドはシステム全体をスキャンするため、完了するまでに時間がかかる場合があります。
  • キャッシュの破損: キャッシュに保存されているファイルが破損している場合、修復が行えないことがあります。この場合は、DISM コマンドでシステムイメージの修復を行うとよいでしょう。

関連コマンド

まとめ

sfc コマンドは、Windowsのシステムファイルを修復するための基本的なコマンドです。システムファイルの破損や欠落が原因で起こる多くの問題を解決するために非常に有用です。システムトラブルが発生した際には、まずこのコマンドを実行して、ファイルの破損がないか確認し、必要に応じて修復することをお勧めします。

Tamaglo

最後までお読みいただきありがとうございます。

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