
schtasks コマンドとは?
schtasks
コマンドは、Windowsでタスクスケジューラを操作するための強力なコマンドラインツールです。このコマンドを使うと、スケジュールタスクの作成、変更、削除、実行、停止、状態確認などをコマンドラインで実行できます。GUIを使わずに、バッチ処理やスクリプトでタスクの自動管理を行いたい場合に便利です。
schtasks コマンドの使い方
schtasks
コマンドには、タスクの作成から管理、実行、停止まで様々な機能があります。以下に主なサブコマンドとその使用例を紹介します。
schtasks /create コマンドの使い方
schtasks /create
コマンドは、スケジュールされたタスクを新規作成する際に使用します。定期的に実行したいプログラムやスクリプトを自動化するのに役立ちます。
schtasks /create の基本構文
schtasks /create /tn <タスク名> /tr <タスクの実行パス> /sc <スケジュール>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | タスクの名前を指定します。 |
/tr | 実行するプログラムやスクリプトのパスを指定します。 |
/sc | 実行間隔を指定します。daily , weekly , monthly , once , onlogon , onstart などが使用可能。 |
使用例
- 毎日10:00にバックアップスクリプトを実行するタスクの作成
schtasks /create /tn "DailyBackup" /tr "C:\Scripts\backup.bat" /sc daily /st 10:00
- 説明: 毎日午前10時に
backup.bat
を実行するタスクを作成します。
schtasks /change コマンドの使い方
schtasks /change
コマンドは、既存のタスクの設定を変更する際に使用します。例えば、スケジュールや実行プログラムを変更することが可能です。
schtasks /change の基本構文
schtasks /change /tn <タスク名> /<オプション>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | 変更するタスクの名前を指定します。 |
/tr | 実行するプログラムやスクリプトのパスを変更します。 |
/st | タスクの開始時間を変更します。 |
/enable | タスクを有効にします。 |
/disable | タスクを無効にします。 |
使用例
- タスクの実行時間を変更する
schtasks /change /tn "DailyBackup" /st 09:00
- 説明:
DailyBackup
タスクの実行開始時間を9:00に変更します。
schtasks /delete コマンドの使い方
schtasks /delete
コマンドは、不要になったタスクを削除する際に使用します。
schtasks /delete の基本構文
schtasks /delete /tn <タスク名>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | 削除するタスクの名前を指定します。 |
/f | ユーザー確認を省略して強制的に削除します。 |
使用例
- タスクを削除する
schtasks /delete /tn "DailyBackup" /f
- 説明:
DailyBackup
タスクを削除します。/f
を指定することで、確認プロンプトを省略します。
schtasks /end コマンドの使い方
schtasks /end
コマンドは、実行中のタスクを強制終了する際に使用します。
schtasks /end の基本構文
schtasks /end /tn <タスク名>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | 終了するタスクの名前を指定します。 |
使用例
- 実行中のタスクを終了する
schtasks /end /tn "DailyBackup"
- 説明: 現在実行中の
DailyBackup
タスクを終了します。
schtasks /query コマンドの使い方
schtasks /query
コマンドは、スケジュールされたタスクの状態や詳細を確認するために使用します。
schtasks /query の基本構文
schtasks /query /tn <タスク名> /<オプション>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | 状態を確認するタスクの名前を指定します。 |
/fo | 出力形式を指定します。TABLE , LIST , CSV などが選べます。 |
/v | 詳細情報を表示します。 |
使用例
- 特定のタスクの状態を確認する
schtasks /query /tn "DailyBackup" /fo LIST /v
- 説明:
DailyBackup
タスクの詳細情報をリスト形式で表示します。
- すべてのタスクの状態を確認する
schtasks /query /fo TABLE
- 説明: システムに登録されているすべてのタスクの状態をテーブル形式で表示します。
schtasks /run コマンドの使い方
schtasks /run
コマンドは、指定したタスクを即時実行するために使用します。
schtasks /run の基本構文
schtasks /run /tn <タスク名>
オプション | 説明 |
---|---|
/tn | 実行するタスクの名前を指定します。 |
使用例
- タスクを即時実行する
schtasks /run /tn "DailyBackup"
- 説明:
DailyBackup
タスクを即時実行します。
schtasks コマンドの活用例
- システム管理の自動化
schtasks
コマンドを活用することで、定期的なバックアップやメンテナンス作業を自動化し、手動での操作を最小限に抑えることができます。
- スクリプトの自動実行
定期的に実行する必要があるスクリプトを、タスクスケジューラを使って自動化することで、メンテナンスやシステム管理がより効率的になります。
schtasks コマンドを使う際の注意点
- 管理者権限が必要:
schtasks
コマンドを使用してタスクを作成・管理する場合、管理者権限が必要です。コマンドプロンプトを「管理者として実行」してから使用してください。 - 正確なタスク名の指定: タスク名は正確に指定する必要があります。誤って他の重要なタスクを変更したり削除しないよう注意しましょう。
関連コマンド
- taskkill コマンドの使い方とプロセスの強制終了: 実行中のプロセスを強制終了する
taskkill
コマンドの解説。 - net コマンドの使い方とネットワーク管理: ネットワーク関連のタスクを自動化する
net
コマンドを解説。
まとめ
schtasks
コマンドを使うことで、Windowsタスクスケジューラをコマンドラインから柔軟に操作することが可能です。スケジュールされたタスクの作成、変更、実行、状態確認、終了などを自動化し、システムの効率的な管理を行うために、このコマンドをぜひ活用してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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