
目次
sc.exe コマンドとは?
sc.exe
コマンドは、Windowsでサービスを管理するためのコマンドラインツールです。このコマンドを使用することで、サービスの作成、設定、削除、状態の確認が可能です。システム管理者やIT担当者が、スクリプトやコマンドラインを使用してWindowsサービスを効率的に管理する際に非常に便利です。
主な用途
- サービスの作成・削除: 新しいサービスを作成したり、不要なサービスを削除する。
- サービスの設定変更: 既存のサービスの設定を変更する。
- サービスの状態確認: サービスの現在の状態(開始、停止、停止中など)を確認する。
- サービスの開始・停止: サービスの起動や停止を簡単に実行。
sc.exe コマンドの使い方
基本構文
sc.exe [サブコマンド] [サービス名] [オプション]
sc.exe config コマンドの使い方
sc.exe config 構文
sc.exe config
コマンドは、既存のサービスの設定を変更するために使用します。
sc.exe config <サービス名> <オプション>
オプション | 説明 |
---|---|
start= | サービスの起動の種類を指定します。auto (自動)、demand (手動)、disabled (無効)。 |
binpath= | サービスの実行可能ファイルのパスを指定します。 |
displayname= | サービスの表示名を設定します。 |
obj= | サービスが実行されるアカウントを指定します。 |
使用例
1. サービスの起動タイプを自動に設定
sc.exe config MyService start=auto
- 説明:
MyService
の起動を自動に設定します。
2. サービスの実行ファイルパスを設定
sc.exe config MyService binpath="C:\Program Files\MyService\myservice.exe"
- 説明:
MyService
の実行可能ファイルのパスを設定します。
sc.exe create コマンドの使い方
sc.exe create 構文
sc.exe create
コマンドは、新しいサービスを作成する際に使用します。
sc.exe create <サービス名> binpath= "<実行ファイルパス>"
オプション | 説明 |
---|---|
binpath= | サービスの実行ファイルのパスを指定します。 |
start= | サービスの起動の種類を指定します。 |
使用例
1. 新しいサービスの作成
sc.exe create MyNewService binpath="C:\Program Files\MyNewService\service.exe" start=auto
- 説明:
MyNewService
という新しいサービスを作成し、起動タイプを自動に設定します。
sc.exe delete コマンドの使い方
sc.exe delete 構文
sc.exe delete
コマンドは、不要になったサービスを削除する際に使用します。
sc.exe delete <サービス名>
使用例
1. サービスの削除
sc.exe delete MyService
- 説明:
MyService
というサービスを削除します。
sc.exe query コマンドの使い方
sc.exe query 構文
sc.exe query
コマンドは、サービスの状態を確認するために使用します。サービスが実行中か、停止しているか、またはエラーが発生しているかなどの情報を取得します。
sc.exe query <サービス名>
使用例
1. サービスの状態確認
sc.exe query MyService
- 説明:
MyService
の現在の状態を確認します。
2. すべてのサービスの状態確認
sc.exe query state=all
- 説明: 現在のすべてのサービスの状態を確認します。
sc.exe コマンドの活用例
1. 定期的なサービス管理
sc.exe
コマンドを使用して、定期的にサービスの状態を確認し、自動で特定のサービスを起動・停止させるスクリプトを作成することが可能です。
2. システムトラブルシューティング
サービスが正しく動作していない場合に、sc.exe query
でサービスの状態を確認し、問題の原因を突き止めることができます。サービスがエラー状態にある場合は、sc.exe config
で設定を修正したり、sc.exe delete
でサービスを削除して再設定することが可能です。
sc.exe コマンドを使う際の注意点
- 管理者権限が必要:
sc.exe
コマンドを使用してサービスを管理する際には、管理者権限が必要です。コマンドプロンプトを「管理者として実行」してから使用してください。 - 正確なサービス名の指定: サービス名は正確に指定する必要があります。誤って他の重要なサービスを削除・変更しないよう注意が必要です。
関連コマンド
- tasklist コマンドの使い方とプロセス管理: プロセスの確認や管理を行う
tasklist
コマンドの使い方を解説します。 - net コマンドの使い方とネットワーク管理: ネットワークサービスや共有リソースの管理に役立つ
net
コマンドを解説します。
まとめ
sc.exe
コマンドは、Windowsサービスを管理するための強力なツールです。サービスの作成、設定、削除、状態確認をスクリプトで自動化することで、システム管理が大幅に効率化されます。Windowsのサービス管理をより簡単に行いたい場合、このコマンドをぜひ活用してください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント